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2025.05.23

板倉健太選手 インタビュー

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板倉健太選手 インタビュー

【プロフィール】板倉健太(いたくら けんた)水戸ホーリーホック DF 背番号36 ●2002年6月15日生まれ [出身地] 埼玉県八潮市 [身長/体重] 182cm/78kg [血液型] B [利き足] 右 [加入歴] 1年目 [経歴] レジスタFC→CAアレグレ→山梨学院高校→東京国際大学

東京国際大学での出会いと決意 プロを目指す覚悟

高校を卒業し、故郷・埼玉県への帰郷を決めた板倉選手が新たなステージとして選んだのは、東京国際大学でした。サッカー部には約350人が在籍する大所帯でしたが、板倉選手は1年目からトップチームに抜擢されます。

 

 2学年上には、鹿島アントラーズの師岡柊生選手や、昨年まで水戸でプレーし現在はアルビレックス新潟に所属する落合陸選手といった実力者も在籍。彼らとともに勝利を重ねたその年、東京国際大は関東大学サッカーリーグ2部を制覇。1部に昇格した翌年以降も毎年上位に着けるなど、チームに大きく貢献しました。

 

「いいメンバーにも恵まれて、自分は“持っているな”と思いました」と振り返る板倉選手。水戸ホーリーホックのOBでもある鈴木和裕コーチから、ディフェンスの細やかな技術を学ぶこともでき、大学時代は彼にとって最も濃密な時間となりました。

 

そんな大学生活で、板倉選手がプロへの道を本格的に意識し始めたのは2年生の頃でした。

同じチームで切磋琢磨しながら、先にプロの世界へと羽ばたいていった先輩たちの背中を見て、「自分もその舞台に立てるかもしれない」と目標が明確に。そこからは、食事をはじめとする生活管理に加え、筋力トレーニングや自主練習の質をより高めていきました。

さらに、パーソナルトレーナーの協力も得ながら、プロの舞台で通用するフィジカルと技術を磨く日々を重ねていきます。

 

 その努力が実を結び、大学サッカーの頂点を決める総理大臣杯ではトップ3入りを果たし、4年時には主将も務めるまでに成長。複数のJクラブからオファーが届く中、「練習に参加した際のチームの雰囲気の良さや、サポーターの熱さに惹かれた」という、水戸ホーリーホックへの入団を決めました。

 

 

"楽しむ力"と"基礎の大切さ"を伝えたい ~子どもたちへ贈るメッセージ~

そんな板倉選手が、サッカーに取り組む子どもたちに何より伝えたいのは、「楽しむ気持ち」を忘れないこと。誰かに“やらされている”のではなく、自分の意志で考え、主体的に取り組む姿勢が上達への鍵になると語ります。

 

 「サッカーは、楽しめなければ上達しません。楽しんでプレーすることで、自然と“自分に足りないものは何か”を考えるようになります。それが自ずと成長に繋がっていくんです」と、自身の経験をもとにメッセージを送ります。

 

また、サッカーはチームスポーツであり、指導者やチームメンバー、練習環境など、さまざまな要素が絡み合ってチームが形づくられていきます。どんな環境にも学びはあるとしながらも、板倉選手は「相性の良し悪しもある」と語ります。

 

 「楽しくないと感じることがあっても、カテゴリーや環境が変わったときに、再びサッカーを楽しいと思えるかもしれません。だからこそ、そこで辞めずに続けることが大切です」と、継続することの意義を強調しました。

 

 そしてもうひとつ、技術面についてのアドバイスを尋ねると、「プロになっても基礎技術の反復練習は欠かしません」と、きっぱり。子どもたちにはドリブルやインサイドパスなど、一人でも取り組めるトレーニングを日々コツコツと積み重ねて欲しいと話します。

 

特に、同じポジションであるセンターバックでプレーする子どもたちに対しては、後方からの正確なビルドアップや、局面を一気に打開するキックの精度を磨くことが、プロの舞台で活躍するために欠かせないと語ってくれました。