加藤千尋選手 インタビュー
お気に入りに追加“折れずに続ける”という力―― 未来の選手たちへのメッセージ
高校・大学での苦難を乗り越え、そして恩師との出会いを経てプロの夢を掴んだ加藤選手。その道のりで得た学びを、いまサッカーに励む少年少女たちへ向けてメッセージとして送ります。
「うまくいかない時でも、折れずにやり続けることが何より大切です」
その原動力になったのは、ほかでもない“サッカーが好き”という気持ち。
「上手くいかない時こそ、原点に立ち返ること。そこで努力を続けることで、苦しい状況を乗り越えるための糧になると思います」と、その大切さを力説します。
実はネガティブになりやすい気質だという加藤選手。「ミスした後のプレーを大胆にやれ」という恩師・曺氏からのアドバイスを胸に刻み、自らを奮い立たせてきました。
また、技術面では自身のストロングポイントでもある“両足で蹴られる技術”に加え、「止める・蹴るといった基礎技術は、育成年代から徹底して磨いてほしい」と話します。
基礎の積み重ねこそが、どんな戦術にも対応できる選手をつくる――。遠回りのように見える道を着実に歩き、プロの扉を開いた加藤選手ならではの説得力が宿っていました。
オフは “ゆるっと映画”、時々ゴルフ―― 加藤選手の素顔
加入直後から不動のレギュラーとして活躍する加藤選手ですが、ピッチを離れると意外にも“インドア派”。休日は主に自宅でゆったり過ごすことが多いといいます。
奥さまと映画やドラマを観る時間は、リフレッシュに欠かせないひととき。以前は『トイ・ストーリー』や『インサイド・ヘッド』などのPIXAR作品を好んでいた時期もあったそうです。
最近のイチオシは、人気野球漫画『ダイヤのA』のアニメ。「嫁に『絶対ハマるから観て』と薦められたんですが、本当に面白いです」と笑顔を見せます。
一方、アクティブに過ごす日は、趣味のゴルフでリフレッシュ。
水戸ホーリーホック“ゴルフ部”のメンバーである西川幸之介選手、塚川孝輝選手、梅田魁人選手らと県内のゴルフ場でプレーを満喫しているのだとか。
新しい原風景をこの街に――『J1昇格』へ、最終章
「1年間通して積み上げてきたものを全て出し切りたい。そして、勝ってサポーターの方々と笑ってシーズンを終われるように頑張りたいです」
間もなく歴史的なシーズンの集大成を迎える水戸ホーリーホック。優勝、そして昇格の行方を左右する第37節アウェイでの長崎戦。そして今季を締め括るホームでの最終節・大分戦を目前に控え、加藤選手の声には強い決意が宿っていました。
クラブ史上最高の歓喜の瞬間まで、あと一歩。
その扉をこじ開ける力になるのは、水戸ファミリー全員の後押しです。
26年間閉ざされてきた歴史を動かす瞬間を、共に見届けましょう。