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お客様事例

S様/40代・男性/会社経営/筋力トレーニング編

「すでに強い人に、なぜ指導が必要なのか?」

地域密着の葬儀社を営まれているS様。

ご来店のきっかけは、既存のお客様からのご紹介でした。

多忙な日々の中でも「身体の状態を整え、長く高いパフォーマンスを維持したい」という想いから、コンディショニングとフィジカル強化を目的に通っていただいています。

S様は学生時代からサッカー・野球・サーフィンと幅広く競技経験があり、動作能力は高いレベルにあります。

評価の結果としても、
可動性・安定性・出力
のバランスが良く、トレーニング動作における明確な課題が見つからないという、非常に珍しいケースでした。

そのため新しい動作の習得も非常に早く、現在では40代にして平均的なアスリートレベル以上の筋力水準を維持されています。(スクワット140kgなど)

しかし、この“できてしまう人”には明確なリスクがあります。

それは「なぜ出来ているのか」を理解しないまま再現できてしまうことです。

調子が良い理由が説明できない、崩れたときの修正が効かない。

この状態は、一見順調でも長期的には不安定さを抱えています。

そこで当店では、あえてエラーパターンを体験していただく指導を行っています。

スクワットであれば
・股関節を使わず膝主導で動く。
・バランスを崩すポジションを取る
など
安全な範囲で“違和感”を体験していただきます。

これにより「なぜ今の動きが良いのか」「どこがズレると崩れるのか」を明確に認識できるようになります。

本来の理想は無意識にできる状態ですが、その前に一度“言語化できる動き”に落とし込むことが重要です。

無意識→意識→再び無意識。

このプロセスを経ることで、再現性の高い動作が身につきます。

S様はこの過程を通して、感覚だけに頼らない身体動作を獲得されています。

また、会社経営と現場業務を両立しながら地域活動にも積極的に参加されており、運動ができない週もあります。

そのため、自宅でもできるシンプルな内容や短時間でも質を担保できるトレーニングを重視しています。

月3回という限られたトレーニング頻度の中でも、高い筋力と動作精度を維持。

忙しい中でも「崩れない身体」を作り続けています。

この事例が示しているのはシンプルです。

“筋力の土台は可動性と動作理解にある。“

そして、できる人ほど理解が必要になるということです。

強さの本質は、再現性にあります。

S様/40代・男性/会社経営/瞬発力トレーニング編

「出せる力を、“使いこなす”段階へ」

前回はS様の基礎筋力と動作スキルの構築についてお伝えしました。

土台が整ってから、次の段階として、
“瞬発力を高めること“
を目標にしました。

なぜ”瞬発力”にこだわるのか

筋力は維持しやすい一方で、素早く力を出す能力(力発揮率)は、特に30代以後に低下しやすい要素であり、その低下速度は筋力の5倍とも言われます。
ここに適切にアプローチすることが「歳を重ねても動ける身体」の鍵になります。

瞬発力を高めるためには、
機械的な要素
制御的な要素
2つの要素にアプローチする必要があります。

今回のお話は機械的要素の内、
下記の2つの能力を高めるアプローチについてです。

・力発揮率 = 短い時間でどれだけ大きな力を出せるか
・力積 = その力を時間軸の中でどれだけ積み上げられるか

この2つが、瞬発力の基盤になります。

具体的には、
・ボックスジャンプ(箱の上に跳び乗る)
・デプスジャンプ(台から飛び降り、着地直後にすぐ跳び上がる)
・ドロップジャンプ(台から落ちて素早く跳ね返るように跳ぶ)
・ドロップダウンスクワット(素早く沈み込んで止まるスクワット)
その他
など、反動と接地の瞬間を活用した種目を取り入れました。



ーーーその土台にある「足関節を固める能力」ーーー

上記のジャンプ系種目は、ただ跳べばいいわけではなく、足首を反射的に固める能力が大切です。
着地の瞬間、足首がグニャッと潰れてしまえば力は地面に逃げてしまい、空気圧が甘いボールが弾みにくい様に、跳ね返りが生まれません。
足首の剛性が保たれていれば、空気圧がしっかり入っているボールの様に強い跳ね返りの力が生まれます。

これは”ただ突っ張る”のではなく、必要な瞬間にだけスイッチを入れるイメージ。
スティフネス(剛性)と呼ばれるこの要素は、瞬発系トレーニングの効果を引き出す”土台”です。

そのためS様にも、ジャンプ系の種目に入る前段階として、
カーフレイズ(つま先立ち)のホールドや低い段差でのポゴジャンプ(その場で小さく弾むジャンプ)など、足首の剛性を高めるドリルを段階的に行いました。
また、急な減速や着地の衝撃に組織が負けないよう、ノルディックハムストリングス(膝立ちから前に倒れるのを耐える種目)で太もも裏の”伸ばされながら耐える力”も同時に養いました。

出力を上げる前に、その出力に耐えられる身体を作る。
ここを飛ばすと怪我のリスクが高まります。

H様/50代・女性/会社経営/ダイエット・食事編

「健康的に食べているのに痩せない。原因は”質”ではなく”量”でした」

きっかけは、気心知れた親しいご友人からの一言でした。

「ちょっと大きくなったね!」

このままではいけない。
——2020年10月、ダイエット目的でご来店されました。

■ ヒアリング:一日の食事内容
まずは習慣的な食事内容をヒアリング。
朝食|ご飯orパン、アボカドサラダ、豆腐、ヨーグルト、納豆、卵、魚、スープ → 約800kcal以上

昼食|主菜・副菜・主食の揃った定食やコース → 約800kcal以上

間食|お菓子 → 約300〜400kcal

夕食|主菜+軽い飲酒 → 約600kcal

内容そのものは栄養バランスの取れた理想的な食事。

ですが、合計すると——
👉 約2,500kcal以上
※摂取カロリー参考出典

https://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/07/dl/s0730-3e-0004.pdf

■ 評価:見落とされがちな”量”の問題
一見ヘルシーでも、年齢・性別・体組成・運動量から算出する消費カロリーに対して明らかなオーバーカロリー。

ただしこの量で体重が”維持”されていたということは、消費カロリーも同等にあるという証拠。


■ 改善提案:段階的なカロリー調整
ダイエットの原則は「摂取<消費」。
ただし急激な制限は代謝低下と挫折を招くため、
2,000 → 1,800 → 約1,600kcal と3段階で調整。
食事内容は毎日LINEで共有いただき、オンラインで伴走しました。

■ 結果
👉 3ヶ月で −5kg(57kg → 52kg)

■ この事例から伝えたいこと
✔ 食べ過ぎている人ほど、実は痩せやすい
✔ “健康的”と”適量”はイコールではない
ダイエットの第一歩は、ガマンでも運動でもありません。
👉 まず、自分が今どれだけ食べているかを知ること。
ここから、すべてが始まります。

来店以前、メディア等の情報を参考にした糖質制限などのダイエットを試みて体重は減ったものの、体調を崩しそうになったこともあったHさん。
まだAIも普及していない6年前、オンラインでの食事報告以外に毎日の食事記録(食材・カロリー・三大栄養素)をしっかりノートに記録されており、ご自身でも色々情報収集されながら取り組みされていて素晴らしかったです。
食事編は体重もスムーズに落ち、お客様と当店双方共に悩んだことはありませんでした。

→トレーニング編①に続く

H様/50代・女性/会社経営/トレーニング編①動作評価

食事内容を見直し、
3ヶ月で−5kgの取組を進めるのと同時に「動きのズレの課題」へアプローチしていました。

評価で見つかった課題
■ 把握した課題
しゃがむ動作で、
・膝が内側に入ってしまう
・足元がぐらついて安定しない
という状態が見られました。
この動きは膝に負担がかかりやすく、力もうまく伝わりません。

■ 原因の確認
見た目や感覚だけで判断せず、いくつかのチェックを組み合わせて原因を探しました。

H様の場合、
・足首の硬さ → 問題なし
・股関節の向き → 生まれつきやや内にねじれやすい特徴あり
・片脚での動き → お尻と足裏の働きが弱い
ということが分かりました。
さらに、
・背骨が左にカーブしている
・足の親指が変形している(外反母趾)
といった特徴もあり、動きに影響していました。

■ まとめると
原因は、
・足裏でしっかり地面を支えられていない
・お尻や股関節がうまく使えていない
・もともとの身体の作り的に膝が内に入りやすい
・背骨や足の左右差がある
という状態でした。

この情報をもとに、動作を改善しながら筋力アップするアプローチを行なっていきます。

→トレーニング編②へ続く

■ 評価テストについて(補足)
※1 足首の柔らかさチェック(荷重ランジテスト)片脚で前に踏み込み、どれくらい膝が前に出るかを見るテスト

https://www.jstage.jst.go.jp/article/rika/23/6/23_6_741/_pdf

※2 股関節のねじれチェック(クレイグテスト)生まれつきの骨の向きを確認するテスト
https://www.jstage.jst.go.jp/article/artsjpta/29/0/29_112/_pdf/-char/ja


※3 片脚での動作テスト(片脚立位テスト/Yバランステスト)

https://www.jstage.jst.go.jp/article/kochirehadai/1/0/1_23/_pdf/-char/ja

https://www.jstage.jst.go.jp/article/srpt/10/1/10_10_21/_pdf/-char/ja

H様/50代・女性/会社経営/トレーニング編②動画改善アプローチ

食事内容を見直し、
3ヶ月で−5kgの取組を進めるのと同時に「動きのズレの課題」へアプローチしていました。

評価で見つかった課題

・外反母趾などの影響で、足の裏でうまく体を支えられていない
・お尻や股関節がうまく使えていない
・もともとの身体の作り的に膝が内に入りやすく、しゃがむとブレやすい
・背骨の左右差(脊柱側湾)により、バランスが崩れやすい


■ なぜ先に動きを整えるのか

動きにズレがあると、

・どこかがうまく使えない
・他の部分が代わりに頑張る

結果として、 特定の関節に負担が集中してしまう。

今回のように膝が内に入る動きでは、
・本来使いたいお尻が使えない
・足裏でもしっかり支えられない
その代わりに、膝まわりが過剰に働く
→ 膝にストレスが集中し、痛みやケガのリスクが高まります。

・ 正しい動き=みんなで支える(分散)
・ズレた動き=一部に集中する

この状態で無理に筋トレを頑張ると、
・ケガのリスクが高まる
・筋力も伸びにくい(伸びたとしても頭打ちが早い)
ため、慎重に進めていく必要があります。


■ 改善アプローチ

股関節では、
・ロッククラム・サイドキック・DNS
→ お尻の筋肉を使えるようにする練習

足首では、
・カーフレイズ(かかと上げ)
・膝と股関節を曲げた状態でのカーフレイズ
→ 体を支える安定性を高める

足裏では、
・足の指を反らして付け根で踏み込む動き
→ 土踏まずの筋肉を働かせる練習

スネが外にねじれやすい状態に対して、
・ティビアローテーション
→ 内側に戻す動きの練習で膝のブレをコントロール

また、重要なものはジム、細かいものは自宅でと分けることで、無理なく継続できる形にしました。

■ 変化
・膝のブレ(ニーイン)は、ほぼ確認されなくなった。
・しゃがむ動きが安定
・力がしっかり伝わる状態になり、出力が明らかに向上
と、動きの質は大きく向上しました。

■ 判断
体の特徴を踏まえ、
①重りを担ぐスクワットは行わない
→片脚種目を中心に下半身を強化

・ブルガリアンスクワット(安定して力を出す)
・タッチダウンスクワット(股関節のコントロール)
・アップステアスクワット(踏み込みの安定)

②外反母趾による骨の変形自体は大きく変えられないため、足裏へのアプローチは深追いせず、足首の安定性でカバーする方針へ。

地道なアプローチにもしっかり取り組みステップアップしたHさん。
予想外の目標に向かってリスタートします。(→ベンチプレス大会編へ続く)

H様/50代・女性/会社経営/ベンチプレス大会編

−5kgのダイエットと身体の使い方を改善して安定して力を出せる状態に。
その後半年ほどで基礎的な筋力も向上し、運動習慣も定着。
体型も維持していました。

■ 新たな目標
週1回ペースで通う中で、Hさんから
「何か目標があるといいですね」
という話に。
過去にサークル活動でフットサルをされていた経験はお持ちでしたが、これからチームスポーツはハードルが高い
・時間も多くは割けない。
という状況でした。

そこで、
一人でできて、気軽に取り組めるものとして選んだのが

「ベンチプレス競技で40kgを成功させること」

・個人競技

・短時間で完結

・明確な基準で評価される

これならできそう
ということで、2025年4月の大会出場を目標に設定しました。

◾️方針
こだわったのは、
「技術で成果を出す」
です。
一般的にはベンチプレスを伸ばすには週2回以上のトレーニングが必要とされています。
しかし、今回は筋トレに多くの時間や負担をかけず
どこまで結果を出せるかに価値を見出しました。

■ トレーニング内容
・週1回のみ

・追い込まない

・本気で力を出すのは1セットまたは3回以内を3セット
それ以外はフォームと感覚づくりに時間を使いました。

■ 技術面で取り組んだこと
・エアフロー(呼吸)

→ 体幹の空気圧を高めて安定させる
(90/90呼吸、koafit独自のエクササイズなど)
・胸椎の可動性

→ 胸を張り、力を出しやすい姿勢を作る
(スパインエクステンションなど)
・体幹中心の動き

→ 身体全体で支える感覚を作る
(デッドバグ、ベアクロールなど)
・肩甲骨まわりで重りを扱う感覚

→ 腕に頼らず、安定した土台で押す
(スキャプラプッシュアップなど)
・脚で踏んだ力を上半身に伝え、タイミングを合わせて一気に出力する

(レッグドライブ練習)

これらを習得し、効率よく力を発揮できるようにしました。


■ 結果
半年で32.5kg → 40kg
大会で40kg成功して優勝

大会ルール(静止・合図・フォーム規定あり)の中での成功。
ジムでのベンチプレスとは違い、ごまかしが効かない環境での40kgとなるため同じ重量でも“別物”の難易度です。



トレーニングは、ただ辛いことを続けるものではなく正しく積み重ねるもの。

温和・気配り上手・社交的
そんなイメージのお人柄の中に空手の名手であるお父様譲りの闘志を静かに感じさせるH様

の取り組みは、確実にそれを証明してくれました。