水戸ホーリーホック 全国知的障がい者サッカー選手権「太平電業カップ」開催レポート
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2023年12月、水戸ホーリーホックに新たな仲間が加わりました。知的障がいのある選手たちが所属するサッカーチーム「クノスフェアビデ」です。そして迎えた2024年12月、クラブ主催の全国大会「太平電業カップ」には、全国から仲間が集結。ピッチにあふれた“サッカーが大好き”という選手たちの気持ちを、写真とともにお伝えします。
3位決定戦ではクノスフェアビデが勝利! キャプテンが決めたフリーキック
そして迎えた大会2日目、沼津との順位決定戦。前半2分で千葉翔太選手が幸先よく先制点を奪いましたが、次第に相手のペースにはまり、前半で3失点を喫する危機的状況に追い込まれます。
窮地に立たされたクノスフェアビデ。しかし、後半にドラマが待ち受けていました。
後半スタート直後に千葉選手が1点を返すと、その10分後にまたもゴールを挙げ、ハットトリックでスコアを同点に戻します。そして試合残り2分、絶好の位置でフリーキックを獲得。このチャンスでキッカーを務めるのはキャプテンの西岡祥汰選手です。
「実は2週間ぐらい前の試合でも同じようなシーンがあって決めていたので、自信はありました。『ここで決めて、チームを勝たせたい』『キャプテンとして取り返さないとダメだ』と思って直接狙いました」

ゆっくりと息を吐き、西岡選手の放った渾身の直接シュートはネットを大きく揺らし、クノスフェアビデが遂に逆転に成功。アディショナルタイムにも小澤選手がダメ押し弾を決め、見事5-3で勝利しました。
この結果、優勝は全試合完封勝利した横浜F・マリノスフトゥーロ、2位はRSSセリオーレ・パラデイロ、3位はクノスフェアビデ、4位はアスルクラロ沼津ジャンプ。

(写真)優勝した横浜F・マリノス フトゥーロのシャーレアップ

(写真)各クラブ1名が選出される栄えある優秀選手賞。クスノフェアビデからは千葉選手が受賞
クノスフェアビデの加藤貴之監督は「大量失点が多いチームなので、今回の大会は守備をテーマに取り組みました。失点はしましたが、果敢にチャレンジしていて、負けている中でも選手は良くなっていました。この2日間だけでもチームとして成長できたので有り難いです」と今大会を総括しました。
