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小島元基選手インタビュー|ROBOTICS STORY

小島元基(こじま げんき)

茨城ロボッツ PG 背番号1
1994年2月19日生まれ

出身地
茨城県つくば市
身長/体重
181cm/79kg
加入歴
1年目(2025-26シーズン加入)
経歴
つくば秀英高校→東海大学→京都ハンナリーズ→アルバルク東京→サンロッカーズ渋谷→茨城ロボッツ

茨城ロボッツの選手たちにスポットを当て、その歩みや素顔に迫るインタビュー企画。
その第1回として登場するのは、今シーズンから地元・茨城に帰ってきたポイントガード、小島元基選手です。プロキャリア10年目の節目に、故郷のユニフォームに袖を通した想いと、新シーズンへの意気込みを伺いました。

小島元基 ― 地元に帰還した司令塔

バスケとともに歩んだ少年時代

父が日本体育大学、母が日本女子体育大学でプレー経験を持ち、姉と兄も選手だったというバスケ一家に生まれた小島選手。自然と幼い頃からボールに触れ、小学2年生でつくばのミニバスチームに加入し、本格的に競技の道を歩み始めました。

「小学生の頃から運動神経が良くて、クラスで一番足が速かったですね。性格は、ふざけて怒られるタイプでもありました」と笑顔で振り返ります。4年生になると早くも上級生に交じって試合に出場。ポジションは現在と同じPG(ポイントガード)で、当時からゲームを作る役割を担っていました。

中学では全国大会へ出場した兄に憧れ、同じ中学を志しましたが部員数が少なく、桜川市内の中学へ進学。3年時には県大会準優勝を果たし、大きな自信をつけました。

次に進んだのは県内有数の強豪・つくば秀英高校。父がかつて監督を務め、兄も在籍していた縁もあったといいます。

入学当初は体格や技術で周囲に後れを取っていましたが、基礎練習に全力で取り組み、2年生になる頃にはポイントゲッターへと成長。「常に全力で基本練習を続けたことで、試合でも少しずつ活躍できるようになった」と語ります。

その後も着実に力を伸ばし、高校2年で創部初のインターハイ出場権を獲得。さらに3年時にはキャプテンに任命されました。「それまでは上手い選手ではあっても、チームを引っ張る意識は薄かったと思います。チームに残るからには、キャプテンとして引っ張ろうと覚悟しました」と語る最後の大会・ウインターカップ県大会では決勝まで進みますが、僅差で敗退。全国まであと一歩届きませんでしたが、チームを率いた経験が大きな財産となりました。

日本一を目指した日々、東海大学での試練

高校卒業後は、関東1部リーグの名門・東海大学へ進学。練習参加での手応えに加え、「日本一を目指すなら東海大学」という父の助言、さらにバスケ部を指導する陸川章監督と父が旧知だった縁も後押しになりました。

同期にはベンドラメ礼生選手(現サンロッカーズ渋谷)、先輩には田中大貴選手(現サンロッカーズ渋谷)など、後にBリーグを代表する選手が揃っていました。練習の強度は桁違いで、最初はボールも回せないほどのレベル差に直面。それでも必死にくらいつき、1年の終わり頃にはようやく手応えを感じ始めました。
しかしその矢先、練習中に膝の半月板を損傷する大怪我を負い、治療のためチームを離脱。担当医には復帰まで1年を要すると告げられました。

「この時は仲間の存在が大きかったですね。怪我を負った自分を皆が励まし続けてくれました。陸川監督も毎日声を掛けてくださり、『待ってる』という言葉に救われました」と振り返ります。

膝が回復しリハビリを経て復帰すると、常勝チームの中で存在感を発揮。4年時の第67回全日本大学選手権大会では決勝で筑波大学と対戦、激闘の末に試合は惜しくも5点差で敗れたものの、小島選手はチーム最多得点をマーク。自らのプレーに会場全体が沸き上がっていく感覚。この経験が、小島選手がプロを強く意識する大きな転機となりました。

積み重ねた経験と新天地での挑戦

当初はプロリーグへ進むことを母が反対していたという小島選手。実業団への加入も考えましたが、やはりプロへの道を目指したいと母を説得。最後は母も背中を押してくれました。
複数のチームから声が掛かる中、大学の先輩が在籍し、陸川監督の薦めもあった京都ハンナリーズに加入。2016年、プロ選手のキャリアをスタートしました。

翌2017年にはアルバルク東京に移籍。日本代表クラスの選手と肩を並べながらBリーグ2連覇を経験し、冷静な判断力と多彩なプレーで存在感を示しました。2022年からはサンロッカーズ渋谷でも安定したゲームメイクを披露し信頼を得ます。

そして2025年、プロ10年目の節目に茨城ロボッツへ加入。入団会見では「選手もファンも巻き込めるプレー」を掲げ、新天地での決意を表明しました。間もなく開幕する新シーズン、故郷での活躍に期待が高まります。