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2024.11.25

「古河っ子」若女将が生み出すクラフトビール──「古河エールビール」

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「古河っ子」若女将が生み出すクラフトビール──「古河エールビール」

受け継ぐべき文化と歴史、古都の街並みを持つ古河市で「古河エールビール」が誕生してから3年。古き良き城下町を広め深めるツールとして、伝統と革新を続ける街と人々に声援を送り、未来へつないでいます。
(※掲載内容は2024年11月時の情報です)

"古河っ子"若女将が生み出す 古河ならではのクラフトビール

河川交通の要所として江戸時代には、譜代大名の城下町や日光街道の宿場町として栄え、茨城の小京都と呼ばれる古河市。「古河エールビール」は、そんな街で3年前に誕生しました。

 

生みの親であるOld River Sroty代表の鎌田優有子さんは、生粋の"古河っ子"。

 

利き酒師、焼酎アドバイザー、ソムリエの資格を持つ夫の収さんが営む市内の和食店「桃里」の若女将であり、市内で観光ボランタリーガイドも務めています。

Old River Sroty代表 鎌田優有子さん

 

コロナ禍を過ごす時間の中で原点回帰し、飲食業として我々にできることはないかとずっと考えていた鎌田さん。ビール造りが本格始動すると、副原料として目星を付けたのは、なんと古河の伝統食である甘露煮の煮汁。

 

「古河は受け継がれるべき多くの文化や歴史があり、豊かな農業やさまざまな工業の拠点でもあります。そんな故郷をより広く伝え、深く知ってもらうため、そしてこれまで我々を育んでくれた皆様に恩返しをできるようなことしたいという想いから、古河らしいクラフトビールとして、料理とともに楽しめる甘露煮ビールを作ることにしました」と話します。

 

一見、ビールと結び付かない素材でしたが、醸造してくれるブルワリーの情報を寄せ集め、辿り着いた先は、栃木県宇都宮市にある栃木マイクロブルワリーでした。

栃木県宇都宮市に佇む 栃木マイクロブルワリー

小規模醸造所の先駆け的存在で、幅広い副原料でのビール造りに挑戦している醸造士・横須賀貞夫さんが、「ブランエールをローストした香ばしい感じが合う」と醸造を快諾。そして2021年、古河初のクラフトビール「甘露煮エール」が遂に完成しました。

 

鎌田さんは「魚が原料だけにギョッ!といつも驚かれますが、決してインパクト狙いだけではなく、ビール本来の美味しさもきちんと追求しています」と微笑みます。

ビール職人の横須賀貞夫さん

沸騰しながら攪拌する仕込み作業

麦芽を糖化させるために温度管理は大切

 

 

厳選素材を手間暇かけて 醸造地元の名産品の仲間入り

甘露煮エールの完成から半年後、新シリーズの展開を試みた鎌田さん。まず、古河の名物うなぎ料理に欠かせない山椒に着目します。

 

使用する山椒は古河産と、日本一の産地である和歌山県産で現地視察した上で仕入れたもの。雑味となる種と軸などをピンセットで一つひとつ取り除き、仕込み直前にブルワリー内ですりおろし、独特の清涼感と香りのあるビールを仕込みました。

 

そして、古河の花と言えば、花桃。満開の花桃をイメージした芳醇な香りとフルーティな味わいが口の中に広がるクリーミーなホワイトエールの発泡酒も同時に醸造します。また、秋に収穫されたばかりの森ファーム産の生姜を、山椒と同じく醸造直前にすりおろしてキリリとスパイシーなジンジャー味ビールも期間限定で手がけました。

左から 山椒エール、甘露煮エール、花桃エール

それらは上面発酵で醸されるビールを示すエール、英語で声援の意味を持つエールをかけた「古河エールビール&クラフト」と名付けられると、発売直後から銀座エリア最大の商業施設ギンザシックスや市内の酒屋さんなどで取り扱われ、新たな地ビールとして注目を集めていきます。

 

そして、ラベルも含めて街をオマージュした酒は、古河ブランドに認証され、地元の名産品の仲間入りを果たしたのです。

地域のイベントにも積極的に参加!

人と街をつなぐツールとして 街の新たなストーリーを紡ぐ

自社製造したビールが数多く受賞

登場から3年の節目を迎え、現在は桃里のほか古河市内の道の駅やお休み処で通年販売されている古河エールビール。

 

「クラフトビールを通じて話題が弾んだお客様が、渡良瀬遊水地など地元の素敵な写真を撮るカメラマンの方で、ホームページの写真に使わせていただいたり、ビールやラベルを通し、古河の街の多くの文化と歴史を知ってもらえたり、古河と人をつなぐツールのひとつになりつつあると感じています」

 

古河うなぎまつりや姉妹都市の福井県大野市の祭りなど県内外のイベントでも、年々反響の大きさを実感していると鎌田さんは語ります。
 

 

ユネスコ無形文化遺産となった和食を和服姿で提供する鎌田さんは、昨年日本ソムリエ協会が認定する日本酒と焼酎の資格「酒ディプロマ」を取得。

 

日本酒や焼酎などの「伝統的酒造り」もユネスコ無形文化遺産に登録される見通しになり、地酒を伝える活動にも力を入れ、和の伝統をつなぐことを使命としており、「大切な方やお世話になった方への贈り物、自分へのご褒美のひとときを彩りながら、和の趣が息づく古河に思いを馳せて欲しいと思います」と語ってくれました。

 

その土地ならではのクラフトビールは人と人、人と街をつなぐもの。古河エールビールはこれからも地元の人や訪れる人の背中を押しながら、街の新たなストーリーを紡いでいくことでしょう。
  

\商品紹介/

 

 

甘露煮エール
古河の伝統食である甘露煮の煮汁を副原料としたクラフトビール。渡良瀬遊水地の夕日を思わせるゴールデンブラウンのふうわりと甘くまろやかで芳ばしい和風テイスト。

山椒エール
古河の川魚料理の代表格うなぎに添える山椒というペアリングの発想から誕生。柑橘系の独特な香りを持ち、清涼感のある爽やかな味は料理に深みと彩りを加えます

花桃エール
桃の里古河にちなんだ、フルーティでフローラルな桃のクラフト発泡酒。苦みを抑えた柔らかな味わいは、お酒の初心者や女性にもおすすめ。

ジンジャーエール
スポットで販売される幻のビール。市内にある森ファームの採れたて生姜を代表自らが贅沢にすりおろした、爽快でスパイシーな一杯に仕上がっています。

そのままでもグッドな古河エールビールですが、おつまみとのペアリングでもっと美味しく味わいたいもの。甘露煮エールはチーズやチョコレート、フレッシュな柑橘類を。爽やかな山椒エールはうなぎ、煮付け、天ぷらなど。ジンジャーエールは唐揚げや炊き込みご飯、お刺身などと合わせると良いでしょう。

◆栃木マイクロブルワリー
【住所】栃木県宇都宮市東塙田1-5-12
【電話】028-622-1314
【時間】11:00~21:00
【定休】不定休
【SNS】 最新情報はFacebookをチェック!
※作業状況により営業時間の変更、外出で不在の場合あり。事前にお問い合わせください

■古河エールビールお取り扱い店舗

 

◆和食 桃里-とうり-
【住所】古河市三杉町1-9-1
【電話】0280-33-1538
【時間】11:30~15:00(L.O.14:00)
    17:00~22:00(L.O.20:30)
【定休】水曜日・第2,3木曜日
【いばナビ】いばナビ店舗ページはこちら

「和食 桃里-とうり-」外観

◆お休み処 坂長
【住所】古河市中央町3-1-39
【電話】0280-22-2781
【いばナビ】いばナビ店舗ページはこちら

「お休み処 坂長」外観

◆道の駅 まくらがの里こが
【住所】古河市大和田2623
【電話】0280-23-2661
【いばナビ】いばナビ店舗ページはこちら

「道の駅 まくらがの里こが」外観

◆Old River Story~オールドリバーストーリー~