今年の「第104回全国高校野球選手権茨城大会」でベスト4に輝いた県立境高校野球部。
創部初の歴史を築いた金井光信監督と原優斗主将に、同校史上最高の熱い夏を振り返ってもらいました。
主将としてチームを牽引した原優斗さん
シード校として出場した今大会の境高校。選手たちが掲げていた目標は「ベスト8以上」「打倒、私学」でした。大会前にコロナ感染者が出たことで出場が危ぶまれていた中での開幕。序盤は苦しみながらも勝利を重ね、「試合ごとにたくましく成長していきました」と金井光信監督。
初戦、佐和高校に僅差で競り勝つと、続く4回戦では4年前の同じ日に逆転負けを喫した中央高校に見事リベンジし、45年ぶりの8強入りを果たします。そして、初のベスト4を賭けた準々決勝の強豪・水城戦は大方の予想を覆す1点を争う激闘へ。主戦の横瀬侑作投手がエースの意地を見せれば、バックの野手陣も強固な守りでエースを盛り立て水城打線を見事完封。歴史的な勝利に、県西地域が歓喜の渦に包まれました。
準決勝の明秀日立戦。投打で圧倒されつつも最後まで戦い抜きましたが、ここでついに力尽き境高校の夏も終焉を迎えました。3年生の原優斗キャプテンは「あともう少しで甲子園に届きましたが、悔いはありません。初のベスト4となり、地域の皆さんが盛り上がってくれて嬉しかったです」と胸を張ります。
「試合や練習は集中しながら楽しみ、挨拶後は切り替えてふざけられるオンオフがはっきりしているチームでした」と話す原主将。
部員36名は私学のようにスカウトで広範囲から集まったのではなく、全て地元県西地区出身の球児達。古河出身の元プロ野球選手・石崎剛さんを育てた就任9年目の金井監督のもと、これまで先輩達が積み上げた伝統、一人ひとりが求められる役割を全うする全員野球が花開き、地域の期待を追い風にして県ベスト4を掴みました。
「境町をはじめ町古河も含めた県西地域の皆さんが盛り上がってくれたことは、我々にとって大きな力となりましたし、感謝しています。甲子園までの道のりは大きな壁が立ちはだかっているからこそ、またチャレンジしたいです」と来夏への意気込みを語る金井監督。
3年振りに大観衆の前で力を尽くした球児たち。県西から甲子園へ。地域の声援や感謝の想いを力に、彼らの挑戦は続いていきます。
全員野球をテーマに、県西球児と全国を目指す金井光信監督
全員で守り勝つ野球で水城を破った準々決勝。選手達もベストゲームと振り返る
スクイズの1点を守り切って見事に完封勝ちをした水城戦で初のベスト4を決めた
決勝進んだ4校のうち唯一の県立高校だった境高校。監督は来年の夏に期待を寄せる
伝統ある螢雪應援團(けいせつおうえんだん)も全力応援で快進撃を後押しした
【2回戦】
7/14(木) at 笠間市民球場
境高校 6-4 佐和高校
【3回戦】
7/17(日) at J:COMスタジアム土浦(土浦市営球場)
境高校 10-0 牛久栄進高校
【4回戦】
7/20(水) at 笠間市民球場
境高校 7-2 中央高校
【準々決勝】
7/22(金) at ノーブルホームスタジアム水戸(水戸市民球場)
境高校 1-0 水城高校
【準々決勝】
7/24(日) at ノーブルホームスタジアム水戸(水戸市民球場)
境高校 1-8 明秀学園日立高校