トモヱ乳業創業者の中田俊男さんが牛や牛乳・酪農のことをもっと理解して好きになりたいと考え、約50年かけて世界約150ヶ国から酪農や乳業に関する資料を収集しました。それが牛乳博物館(公益財団法人 中田俊男記念財団)です。『産業の中に文化あり』をモットーに地域の人たちに『人と牛のかかわりや歴史、世界の酪農文化を知ってほしい』と約5,000点に及ぶコレクションを博物館に展示。そんな牛乳博物館でトモヱ乳業の美味しい牛乳のひみつを教えてもらってきました。
(※内容は2016年7月25日時点のものです)
単一工場としては全国トップクラスの生産規模を誇る牛乳工場、トモヱ乳業。1956年に牛乳専業メーカーとして中田俊男氏が創業しました。
ここで作られている商品は、北は東北から南は関西、一部商品は九州にも出荷されています。また、学校給食の牛乳としても使われており、茨城県と埼玉県内で約380校17万人に飲まれています。
赤と白のパッケージで馴染みの深い『ふるさと牛乳』は、トモヱ乳業で製造されています。トモヱ乳業では、全国的に見ても珍しい工場見学が行われているのをご存知でしょうか。
牛乳や乳飲料のほか、果汁飲料やアイスコーヒー、ヨーグルトなども製造しています。
工場見学では、30tもの大型サージタンクや業界最高水準の充填機など、日本トップレベルの生産能力を誇る製品製造ラインが見学できると同時に、工場に併設されている全国唯一の『牛乳博物館』も見学することができます。
博物館内は、トモヱ乳業の歩みに留まらず、国内外の酪農文化を学ぶことができ、牛や牛乳についての知識を深められる場所となっています。これらの貴重な資料は創業者の中田俊男氏が約50年かけて世界各国から集めたもので、その数は5千点以上にものぼります。これらの資料は国立科学博物館のデータベースにも登録されており、ここでしか見ることができない逸品が数多く存在しています。また、見学後には映像を見ながらおいしい牛乳の試飲が楽しめます。
子どもの夏休みの自由研究に、慣れ親しんだあの味を思い出しに、トモヱ乳業の工場見学に訪れる人も多い。
工場見学には年間4千人もの人々が訪れているといいます。牛乳博物館事務局マネージャーの増田智彦さんに工場見学をはじめたきっかけについて伺いました。
創業者の中田俊男氏は、21歳という若さで古河に赴き、ここで牛乳工場を始めたのですが、牛乳の将来性なども含め分からないこともたくさんあったそうです。そこで、牛乳についてもっと知りたい、乳業のことをもっと好きになりたいという強い思いから、世界中を飛び回って牛乳について各地で学び、勉学の末、平成6年に最先端の設備を導入して第一工場を完成させました。
「その際、それまで集めてきたものを博物館に展示し、さらに工場そのものの設備を皆さんにも見ていただいて、多くの方に牛乳を身近に感じてもらいたいと、工場見学を始めました」と、優しい笑顔で答えました。
牛乳博物館事務局マネージャー 増田智彦さん
トモヱ乳業では、安全で安心な商品をお届けするために、精密機器を使った細菌検査や官能パネラーによる味覚検査などが繰り返し行われ、徹底した品質管理を行っています。
衛生面を考慮した高性能の設備とそのひとつひとつの工程を管理していく人の手によって守られてきたトモヱ乳業。先進的技術と熟練の技を持ってこれからも邁進し続けていくことでしょう。
1956年(昭和31年)茨城県岩瀬町より古河市に赴いた中田俊男氏(当時21歳)が牛乳専業メーカーとして創業開始。
1962年(昭和37年)「トモヱ乳業株式会社」に社名変更。
1994年(平成 6年)最新鋭工場(現 第一工場)が完成し、稼働に入る。同時に酪農文化、牛乳文化を紹介する牛乳博物館を併設する。
1996年(平成 8年)売上高100億円を達成。
1998年(平成10年)厚生省より総合衛生管理製造過程(HACCP)の承認工場に認定され、安全・安心な食品工場として認知される。
2005年(平成17年)売上高200億円を突破。
2007年(平成19年)ISO 9001:2000(品質管理及び品質保証のための国際規格)認証取得。
2009年(平成21年)永年の乳業界への貢献と食品衛生の向上への寄与が認められ、中田俊男前社長が旭日双光章を受賞。
2013年(平成25年)約4,500パレットが収納可となる製品自動倉庫が稼働。
2013年(平成25年)第二工場完成。安全祈願祭及び、起動式を行う。
エントランスホールにて会社概要と取扱商品の説明を受けます。
『牛乳博物館』見学♪酪農乳業に関する珍しい品が5000点以上展示されています!
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2階・3階の製造ラインを窓越しに見学!牛乳がつくられる流れが実際に目の前で見ることができます。