暗雲立ち込める2025シーズン序盤
開幕戦の鈴鹿大会では2戦連続ポールポジションを獲得し、その速さを誇示した野尻智紀選手。しかし、続く地元もてぎラウンドではまさかの失速。その速さはもとよりレースでのポテンシャルも低く、全く勝負にならない状況に陥ってしまいました。一方でライバルとなる古巣ダンデライアンレーシングは好調さを維持。タイヤの変更で大きく勢力図が変わった今シーズン。得意のオートポリスで野尻選手は逆転の狼煙を上げられるのか?
雨からの霧…。APウェザーで予選は延期
熊本県と大分県にまたがる阿蘇山の中腹に位置するオートポリス。年間を通して雨が多く、雨が降った後には必ずといっていいほど霧がでることで有名なサーキット。そんなオートポリスで開催された本大会はまたしても雨に悩まされることになります。特にウェット路面にナーバスなスーパーフォーミュラ。数ミリの雨が降るだけでドライバーから口々に氷の上を走っているよう…という声が漏れるほど。公式予選が予定されていた土曜日は強い雨に見舞われ、その後に発生した濃霧で全ての走行スケジュールがキャンセル。日曜日にセットアップのための走行時間を兼ねた計時予選が行われることになってしまいます。
そして、変更されたスケジュールで開催された公式予選。40分間に渡って開催された公式予選では走り出しから上位にその名前を連ね、好調さを見せる野尻選手。残り15分で野尻選手はトップに!するとこのタイムがトップタイムとなり自身22回目のポールポジションを獲得しました。
最速タイムと引き換えに失ったウィング
公式予選からほどなくしてはじまった決勝。公式予選では最終アタック時にまさかのコースアウトで愛用していたフロントウィングを失ってしまった野尻選手。僅か0.1㎜でも異なれば挙動が変わってしまうスーパーフォーミュラにおいて、同じように見えるフロントウィングでも当り、外れが存在します。手持ちの中で最も性能が高いフロントウィングを失ってしまった野尻選手は代わりのウィングを装着して決勝に臨みます。それでもスタートから好調さを見せた野尻選手。序盤から2位との差を徐々に広げていきます。しかし、ピットインしタイヤ交換を行うとマシンは全く別物になってしまいます。アウトラップで坪井翔選手に先行を許すと、チームメイトの岩佐歩夢選手にも抜かれてしまいます。途中セーフティーカーが導入された後、岩佐選手がマシントラブルで離脱。レース前半とは真逆の展開で、今度は野尻選手が坪井選手にジリジリと引き離されることに。この結果、野尻選手は2位でフィニッシュ。前戦もてぎから見れば得意のオートポリスで復調のきっかけを手に入れたかもしれませんが、優勝を逃したことは非常に悔やまれるレースとなりました。
ジェットコースターのように急勾配が続くオートポリス!野尻選手が得意するサーキット
レース後、壁によりかかりうずくまる野尻選手…。優勝が見えない状況に困惑…
表彰台の頂点に立ったのは昨季王者の坪井翔選手!早く1勝が欲しい…
途中リタイアしたチームメイト岩佐歩夢選手…。その後も野尻選手の走りを目視しチームに貢献