(※内容は2017年7月25日時点のものです)
日本ハム株式会社茨城工場が設立されたのは昭和38年のことです。旧下館市による企業誘致条例に基づき進出し、首都圏市場への商品供給基地として発足しました。この地を選んだ理由としては、まず第一に、茨城県が日本有数の養豚の産地であったことが挙げられます。次に、鬼怒川や小貝川を始めとする水源が豊富であること、さらに首都圏が近いことで流通の面でも大きなメリットがありました。
平成24年には生産に特化した工場にするため、日本ハム株式会社茨城工場から、日本ハムファクトリー株式会社に変更。工場ごとに独立した採用・雇用活動が出来るようになったことで、より生産能力が上がりました。中でも茨城工場は、国内にある工場の中でも最新の設備があることで、国内外から従業員が訪れて学んでいきます。現在、茨城工場で働く従業員数は約1000名、お中元やお歳暮などのシーズン商品が出回る時期にはさらに増員してラインを動かします。従事するのは地元筑西市の他、近隣の小山市や真岡市からの方も多いといいます。生産する主な商品は『シャウエッセン』や『彩りキッチンシリーズ』の他、贈答用の『美ノ国』ハム・ソーセージギフトです。パッケージングされて店頭に並ぶコンシューマ商品とは別の、コンビニエンスストアのサンドイッチに挟まれるハムなども含めるとその数なんと100種類以上!私たちが日頃知らず知らず口にしている商品の中にも、茨城工場で製造された商品が使われていたのかもしれませんね。
日本ハムの顔とも言えるロングセラー、「シャウエッセン」。1985年の販売から末永く愛されて、なんと32年! 長年愛され続けてきたイメージを崩さぬよう、パッケージもほとんど発売当初のままなのだとか。
食品に対する消費者の目は年々厳しくなってきていることもあり、日本ハムでも安心・安全な食品を食卓に届けるための仕組みづくりに工夫をこらしています。例えば先の『美ノ国』シリーズでは、原料となる豚を国内の自社農場で飼育するところから始まり、量販店や外食店に届けるまでを一括して行う「バーティカル・インテグレーション・システム」によって、迅速な供給体制はもちろん顧客のニーズに合った商品を提供することが実現でき、他社にはないニッポンハムグループの強みとなっています。
「工場内には『品質保証カメラ』が約230台ほどあって、作業記録と合わせて製造履歴が確認できたり、そうした仕組みになっています」そう語る下野副工場長。作業着の白衣にもポケットが付いておらず、工場内に不要なものを持ち込まないよう、徹底した管理がとられているのが分かります。
加工現場を見ることができる工場見学ツアーでは、大きな機械が自動的に作業する傍ら、作業員が皆一様に手を動かしているのが分かります。ニッポンハムグループでは人の手や目によるチェックにも重点を置いています。作っているものは実際に口にするものなので、小骨などをX線やセンサーで通して見る他にも、より細やかな人の視点や手に触れた時の感触でチェックしていきます。また、シャウエッセンの場合、 24時間のうち15時間は生産ラインを動かし続けていますが、その後はまた時間をかけて機械の掃除や消毒を行います。分解出来るものは全部分解して作業しています。食の品質につながる衛生面の配慮が要所に組み込まれているんですね。
工場見学では日本ハムのマスコットキャラクター・ハムリンズがお出迎え!
茨城工場 副工場長 下野栄一さん
日本ハムファクトリー株式会社では、地域への貢献活動も行っています。例えば、日本ハムが持つプロ野球球団の北海道日本ハムファイターズの現役選手による野球教室や、地域の夏祭りへの協力などが挙げられます。
筑西市内の小学校における社会科の授業の一環で工場見学ツアーを実施したり、隣接する下館工房の手作りウインナー体験教室では、自分の手で作って食べることで『食育』にもつながると好評です。
ニッポンハムグループにおける食育の取り組みでは、「おいしく食べる」「正しく食べる」「食べ物を大切にする」という3つの約束があります。実際に見て学んで味わうことで、食べることの楽しさや食べ物を大切にする気持ちを、育んでもらいたいという考えです。
ニッポンハムグループの売り上げは年々右肩上がりを続けています。グループ会社では食肉加工だけでなく、ヨーグルトやチーズといった乳製品や水産加工品なども多く手掛けており、海外にも拠点を置き、同様の品質管理のもとで生産・加工して販売されています。
日本ハムファクトリーでは、最近、一つ一つの工程におけるプロフェッショナルを育成するため、『マイスター制度』を取り入れました。『シャウエッセン』を作るにあたって特に難しい「塩漬」や「配合」、「充填」、「加熱」といった味や品質に大きく関わる工程はマニュアルを見ながらやれば出来るというものではありません。肉の品質もその時々によって違うので、人の手や感覚でバランスをみながら、体で覚えていくしかないそうです。そこで設けられたマイスター制度によって、難しい技術を後世へ指導・伝承していく狙いがあります。
私たちが日々口にする変わらない味は、その味を守るためにこつこつと積み上げられてきた努力で支えられてきました。大切に受け継がれてきた味と品質、そして技術を持つ一人一人の思いがパッケージにも詰め込まれているように感じ、「いつもの味」が少し特別になったような気がしました。
茨城工場に隣接する下館工房
ここでしか買えない!下館工房オリジナル商品も。
TEL.0296-21-1129
FAX.0296-21-1131
〒308-0042 筑西市みどり町2-8-19
営業時間/10:00~15:00
定休日/水曜日(不定休有り)
体験希望日の1週間前までに電話又はFAXにてご予約下さい。
◎開催日/火・土・日 ※不定休あり
◎開始時間/10:30~(2・3時間程度)
◎参加費用/お一人様500円+材料費1,500円(税別)
整然と機械が並ぶ工場の様子は圧巻!
工場見学はすぐに予約が埋まってしまうそう。早めのご予約のうえ、是非参加してみて下さい♪
TEL.0296-24-1295
〒308-0042 筑西市みどり町2-1-1
お電話にてお申込み下さい。
◎1日2回実施 午前の部10:00~/午後の部14:00~
◎所要時間は約2時間です。開始5分前にはお集まりください。