いよいよ2018年のJリーグ開幕!昨年はあと一歩の所で優勝に届かなかった鹿島アントラーズ。
タイトル奪還へ向けて反撃の狼煙を上げる今シーズンの開幕直前に、大岩剛監督へ独占インタビューを敢行!新チーム、今季に懸ける思いを語っていただきました!
(地域情報誌『かしす』2018年3月号に掲載された内容です)
「チームがいい状態ではない時期に初めて監督に就任し、チームを上向きにさせることが出来たのは手応えを感じた部分。しかし、最後の詰めの所で自分自身の力量が足りませんでした」
J1リーグ制覇8回、天皇杯5回、ルヴァンカップ6回。国内3大タイトルにおいて、優勝回数はJクラブ史上最多数を誇り、「常勝軍団」の異名を持つ鹿島アントラーズ。
国内もさることながら、世界ナンバー1クラブを決めるFIFAクラブワールドカップでは、2016年にアジア勢として初めて決勝に進出。
銀河系軍団と称されるスペイン・レアルマドリードとの対戦で、準優勝をおさめたのは記憶に新しい所です。国内外の頂点を目指す鹿島のミッションは、常にタイトルの獲得。
しかし昨年、序盤から成績が振るわず、シーズン途中で石井正忠前監督が解任。5月末に大岩剛監督が就任すると、破竹の勢いで勝ち点を重ね、リーグ1位の座を奪取しました。
終盤はあと一勝でリーグ制覇!という絶好の位置にいながら勝ち切れない試合が続くと、最終節で川崎フロンターレが大逆転。
順調にみえた大岩監督の就任一年目はまさかのリーグ2位に終わり、その他の主要タイトルもゼロとなった悔しいシーズンとなりました。
そのため、オフシーズンは監督としての勉強や知識の習得に明け暮れたという大岩監督。
世界屈指のサッカーリーグ・プレミアリーグを展開するイギリスへ赴き、さまざまなクラブの視察やゲーム観戦をして研鑽を積んだと言います。
「プレミアのレベルの高いトレーニングやチームへのアプローチを参考にしながら、今までとは違った視点を持ちながらメニュー内容を考え、今年のチームに取り入れています」
常勝軍団、復活へ。その準備は着実に進んでいます。
今季のメンバー31人の内、新加入選手は5人。
やはり目玉は、サッカーファンのみならず、‶ウッチー〞の愛称でカリスマ的な人気を誇る元日本代表のディフェンダー(DF)内田篤人選手。2010年からドイツ1部リーグで活躍し、7年半ぶりに鹿島に復帰したことは各メディアで大きな話題となっています。
そしてDF犬飼智也選手が清水エスパルスから、安西幸輝選手が東京ヴェルディから加入。
また、新人では阪南大からフォワードの山口一真選手、鹿島のユースから昇格したゴールキーパー・沖悠哉選手が新戦力として名を連ねています。
「内田はドイツでの経験をピッチ内外で遺憾なく発揮して、若い選手に伝えてくれています。
センターバックの犬飼は貪欲でアグレッシブ。昌子源、植田直通とのポジション争いに入り込んでいけるか、これからが楽しみ。
戦術理解能力・スキルともに安西はレベルが高く、他のDF陣の刺激にもなっていることでしょう。
山口はいい素質を持っているので、早くプロのスピード、強さに慣れてもらって、持ち味を出して貰いたいです。
沖はクラブ生え抜きの高卒ルーキー。このクラブにいる意味、立ち振舞いは重々承知しているはず。経験のあるベテランにたくさん学ぶ一年にして欲しいです」
頼もしい即戦力やこれからの活躍が楽しみな若手たちがチームのタイトル奪還に貢献し、鹿島の伝統を未来に繋いでくれることでしょう!
以前は鹿島アントラーズで選手として活躍した大岩監督
昨年、目の前をすり抜けていったタイトルの数々。その屈辱を晴らすべく、「どの大会も優勝が目標。全てのタイトルを狙います」と力強く語る大岩監督。
「鹿島にはどんなに月日を重ねても変わらないクラブの信念があります。それは献身・誠実・尊重=ESPIRITO(魂)という『ジーコ・スピリット』。鹿島OBで元日本代表監督ジーコ氏の教えです。
そして、今季のスローガンは『Football Dreamこえる』。クラブのカラーや伝統を守りながら、昨年の自分達を超えていく。そんな強い意志が示されています。」
ジーコさんの教えを大前提に掲げ、今季は若手、ベテラン関係なく、在籍している全選手、スタッフが一体感を持って総力戦で挑む意気込みです。
今年は1月9日に始動し、15日〜28日まで14日間の宮崎キャンプを実施。
Jクラブとの練習試合を行い、2月3日の水戸ホーリーホックとのプレシーズンマッチでコンディションを上げ、Jリーグ開幕直前、アジアのトップクラブを競うAFCチャンピオンズリーグ(ACL)で今季の公式戦が幕を開けました。
「昨年はクラブ全員が悔しい思いをしました。それをバネにして、選手は意欲的にトレーニングに励んでくれていますよ」
反骨心を原動力に。チームの仕上がり具合は、手応え充分のようです。
鹿島の黄金時代が再来し、地域を勝利の「アントラーズレッド」に染め上げるためには、やはり地元の熱い応援なくしては実現できません。
一人でも多くの地域の声援が、チームを勝利へと導くことでしょう。
「ぜひ一度、カシマスタジアムで生のサッカーを体感してみてください。そして、スタジアムの熱気を感じてください。
我々が勝利をおさめる所を見ることで、サッカーに興味を持っていただきたいです。我々は結果を出しながら、もう一度、鹿島のサッカーを見たいと思ってもらえるようなプレーをし続けます。
鹿嶋市、潮来市、神栖市の皆さん、我々と一緒に戦いましょう!」と大岩監督。
全タイトル制覇を勇猛果敢に狙うアントラーズ。
今季こそ地域一丸となり、ともに王者奪還を果たしましょう!
FW ペドロ ジュニオール選手
Jリーグ経験が長く、スピードが持ち味
MF 三竿健斗選手
中盤での攻守両面で安定したプレーが魅力
左・GK 曽ヶ端準選手
鹿島21年目を迎え、チームには不可欠の存在
右・FW 鈴木優磨選手
昨季から9番を着け、鹿島の得点源として期待の選手
DF 内田篤人選手
国内外から多くの注目を浴びる
FW 金崎夢生選手
今季エースの10番を背負う
DF 昌子源選手
代表としても活躍するディフェンスリーダー
MF 小笠原満男選手
Jリーグ屈指のゲームメーカーで不動のキャプテン
DF 植田直通選手
闘争心あふれるプレーが持ち味のセンターバック