2017年4月、待望の開署！神栖警察署

（※内容は2017年5月25日時点のものです）

さる2017年4月1日、神栖市民が待ちに待った神栖警察署が誕生しました。
鉄骨鉄筋コンクリート5階建で、延べ床面積4075㎡。敷地面積は1万443㎡と県内の警察署で最も広い警察署です。ここを拠点にこれまで鹿嶋警察署が管轄していた神栖市の治安維持を署員約140人体制で担っていきます。

実は神栖市は県内でも犯罪発生率が高く、刑法犯認知件数が多い市です。鹿嶋警察署の管轄内で起きた刑法犯や人身交通事故は、神栖市内で発生した件数が全体の約3分の2を占めていました。
また、神栖市の普段の人口は約9万5千人ですが、毎年春から夏にかけて行われるコンビナートの定期修理の期間中には延べ約30万～50万人もの作業員が訪れるため、人口が爆発的に膨らみます。住民相互の防犯の目が行き届かないこのような時期には不審者が入り込みやすく、治安拠点の設置が待ち望まれていました。

完成した庁舎のデザインは直線的でムダがなく、警察の質実剛健な気風を映したたたずまい。しかも東日本大震災の教訓から、海抜6.5ｍの高さと国が定める建築基準の1.5倍の耐震強度を確保しています。
さらに万一の浸水に備えるため、発電機やサーバなどを収めた機械室は最上階に。災害時も機能が止まることなく、市民の安全を守り続けます。4階に設けられた広い大会議場と道場も、もしものときには被災者を受け入れる避難所になるとか。

そして、注目は建物のそこかしこにあふれる「やさしさ」！車椅子で来庁した際に雨天でも濡れない屋根つきの通路、書類記入や相談もしやすいローカウンター、幅の広い緩やかなスロープに点字ブロックなどお年寄りや体の不自由な人に配慮したバリアフリー設計になっています。
警察官のイメージといえば、「気はやさしくて力持ち」。神栖警察署の庁舎はまさにそのイメージのままでした！

いつもはニコニコやさしい笑顔。いざという時、頼りになる神栖署員！

市民待望の神栖警察署。では、私たちの暮らしはこれからどう変わるでしょう。

まずは利便性の向上です。庁舎1階に設けられているのは、運転免許更新・住所等変更届受付。これまで免許の更新や各種届出は鹿嶋警察署まで行かなければならず、とくに波崎地区にお住まいの皆さんにとっては大変な負担でした。しかし、これからはラクラクです。分かりやすい国道124号線沿いの立地に加えて、県内警察署最大の敷地面積を生かした駐車場の収容台数は135台。ノンストレスでサッと来庁することができます。

1階の設備には、もう一つ特徴的なものがあります。それは総合窓口と総合相談室。交通や治安の不安や困り事は、まずは総合窓口へ。ここから適切な部署へと取り次いでもらえます。警察というとドキドキしてしまいますが、親切丁寧な応対なのでホッと安心。相談が必要な場合は、総合相談室を使います。プライバシーをしっかり守れるので、署員の皆さんからも「立ち入った話でも相談者の話を聞きやすい」と好評。各課にも相談室が設けられ、神栖警察署の「聴く姿勢」がうかがえます。

さて、神栖警察署ができたことによる最大の変化は、なんと言っても犯罪の減少が望めること。拠点施設ができたことで、パトカーや制服警官の姿が多く見られるようになり、それが犯罪の抑止力になります。また、事件や事故による被害の拡大防止や犯人逮捕のために初動が肝心です。市内に拠点施設ができたことで、事件・事故発生時には、これまで以上に迅速に対応することが可能となります。

これからは犯罪の検挙とともに、事件・事故の未然防止、拡大防止にも力が発揮され、私たちの暮らしはより安心安全なものになるでしょう。

わかりやすい言葉で丁寧に取材に応じてくれる、気さくな人柄の浅野芳徳神栖警察署長。