茨城県の中でも日立市発祥の固有なスポーツ!日立市民なら誰もが知っている、ご当地グルメならぬご当地スポーツ『パンポン』。実は、2019年に開催される「いきいき茨城ゆめ国体」のデモンストレーション競技にも選出されました。そんなわけで、今月はいまちょっと話題になっているパンポンに注目。今月はそんなパンポン最強を決定する、第37回日立市パンポン大会に密着レポートしました!
(※内容は2016年7月25日時点のものです)
大正10年頃、創業間もない日立製作所日立工場で誕生したパンポン。正式に『パンポン』と言う名前が付けられたのは昭和4年、当時の日立工場の工場長であった高尾直三郎さんが命名しました。「パンと打って、ポンと弾む」ところからパンポン♪昼休みという短時間で勝負が決するように、4点先取の3ゲームマッチという正式ルールも設定されました。また、コートは駐車場のために引かれた白線を利用できるよう、7m×2.5mのコートで競われます。使用するボールは軟式テニスの柔らかいボール。パンポン発祥の裏側には、昼休みに工員がキャッチボールで窓ガラスを割ってしまったために、キャッチボールが禁止になったという理由もありました。中央には高さ40cmの板がネットの替わりに設置され、30cm×20cmの板をラケットにしてボールを打ち合います。現在も市内の公立小学校25校中、12校で体育や課外授業として取り入れられるなど、市民の身近なスポーツとして親しまれています。
コートは全長7m、幅2.5m!その中に5.5m×1mのサービスエリアを設けます。日立市内ではこのコートをいろいろなところで見かけます。
パンポンの良いトコロは初期費用の安さ!ラケットは板を自分で切って自作可能です!!
日本が誇るナショナル企業のひとつ日立製作所の社技と呼ばれるだけあり、日立製作所もパンポンには本気です!
その歴史を紐解く動画も公開されています!!
前述の歴史編に対し、日立製作所ではルールを簡単に説明した動画も一般公開しています♪
さすが世界を鼓舞させる企業日立です!!
そんなパンポンの日立市ナンバー1、いや日本一、世界一を決める大会がこの日立市パンポン大会です。着実に回を重ね、今年で第37回目。全国の日立製作所勤務の現役社員をはじめ、生涯スポーツとしてパンポンを楽しむシニア世代、これからのパンポン新時代を担う子供たちも参加しての開催となりました。今年は土曜開催ということから、昨年より参加者は減ったものの、それでも参加人数は個人戦だけでも驚異の266名!パンポンの熱さを感じる一日になりました。
歴代の優勝者が名を連ねる賜杯!団体戦ではこの賜杯を目指して激しい争いが繰り広げられます♪
そんな白熱した大会で、最注目の最もハイレベルな部門が一般男子シングルA。決勝は昨年もこの大会を制した日立水戸所属の田中健選手と塩田好平選手の戦い。日立ハイテク所属の塩田選手は、昨年の負けた相手にリベンジを果たして決勝に登りつめました。一進一退の攻防が続き、自分を鼓舞するように気勢を上げる塩田選手。「決勝は緊張しかなかったです。胸を借りるつもりで最後まで良い試合ができることだけを考えて臨みました」という言葉通り、粘り強くボールを拾っての粘り勝ち!!昨年、準決勝で敗退した悔しさを見事に晴らす結果に♪
最もハイレベルな一般男子シングルAを見事制した塩田好平選手!団体戦でも見事優勝を果たし2冠を達成。
また、日立アプライアンス所属でチーム「ブーストサイクロン」で団体戦にも出場する水江有子選手は大会5連覇のかかった一般女子シングルスAにも出場。日立化成山﨑所属の平田志津選手と決勝戦を争いました。5連覇のプレッシャーがかかる水江選手は獲らなくてはいけないポイントを失う苦しい立ち上がり。1ゲーム目を4-0で失ってしまうことに…。2ゲーム目も劣勢なままマッチポイントをとられるも、そこから女王の意地と貫禄を発揮!積極的にボールにスピンをかけて粘りに粘っての逆転勝ち。見事大会5連覇の偉業を達成しました。
一般女子シングルAで前人未到の5連覇を達成したのは水江有子選手。プレッシャーをはねのける、逆転勝ちを重ねての優勝でした。
さらに、団体戦は一般男子シングルスで優勝も果たした塩田選手も加盟する「ハイテク宴会部一次会」が優勝。2位にはベテラン鈴木・嶋田という名コンビを擁する「○日パンポン同好会A」が、3位には混合ダブルス優勝ペアの鉄・藤原組のいる「メタルなお地蔵さん」と「ハイテク宴会部2次会」が入賞しました。ちなみに、そんな日立市パンポン大会にひたっち営業部も参加。一般男子シングルで最も若い営業マン・大塚頌太郎が唯一1回戦突破を果たしたものの、団体戦では初戦から3位の「メタルなお地蔵さん」チームと対戦し、誰ひとり1勝を挙げることなく終了しました♪
団体戦を見事制したのは「ハイテク宴会部一次会」!第三戦までもつれたものの、見事振り切っての優勝!笑顔で会場を後にした。
団体戦準優勝の「○日パンポン同好会A」でアンカーを任された男子ダブルス熟練コンビの鈴木利行・嶋田三好ペア。あと一歩届かずの準優勝。
一般男子シングルBで優勝を果たしたのは日立APの古川大斗選手。前に出てくる相手を強打で翻弄しての勝利!
一般女子シングルBで圧巻の優勝をもぎとったのは斉藤由里選手!ネット際に詰めての先手必勝での優勝!!
シニア男子シングルスは佐藤貞男選手が優勝。パンポン歴43年のベテランは、昨年2位の雪辱を晴らす大会に♪
シニア女子シングルスの優勝は金子寿美子選手。「勝ち負けより皆で楽しくやれるのがパンポンの魅力です♪」と答えてくれました。
混合ダブルスは鉄寿幸・藤原希代子組が優勝!準決勝でフルセットの末に決勝進出。決勝でもプレッシャーなく楽しめたとコメント。
インドからやってきた三菱日立パワーシステムズ所属のアロキヤ選手「1点の重みが非常に大きなパンポン!ひとつひとつを大切に戦いました」と♪
今大会を最もにぎわせてくれたチームのひとつ日立アプライアンスの皆さん!「8チーム45名で参加しました!毎日昼休みに皆で練習しています」と日々の活動をPR♪
一般男子シングルCで見事優勝を果たしたのは笹村和文選手!インド人のアロキヤ選手を破っての快勝でした。
栃木から参加してくれた親子ダブルスの前田利桜くんはパンポン歴数か月ながら初参加&初優勝♪
日立市パンポン普及推進協議会会長・成田清治さん「パンポンは道具にもお金がかからず、小学生でもすぐに楽しめる、ルールも単純な生涯スポーツです。単純がゆえに奥の深いスポーツでもあり、どなたでも楽しめるスポーツです。ぜひ皆さんも楽しんでください♪」
ひたっち&いばナビチームも団体戦に参加!誰一人ポイントを獲ることもできず無念の惜敗…。ただし、負けた相手は準決勝まで進出した強者チーム…。ということで来年もまたひたっち&いばナビでパンポン大会にでることを目標に練習することに決定しました。