古河歴史博物館
コガレキシハクブツカン
クチコミ REVIEW
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メタボン
投稿日:2024年05月05日
GW中に再訪。初訪時は、江戸後期の古河藩主・土井利位の雪の結晶観察図や、利位に仕えた家老・鷹見泉石の関係史料等の観覧程度で時間切れとなったため、今回はその続きの展示(縄文期~近代の古河の概史)を観覧しました。縄文期の古河は縄文海進により臨海地であり、よって貝塚も多く存在すること、古墳期では古墳(群)が約30ヵ所に点在するほど多く、万葉集には「許我(古河)」の地名を織り込む東歌が2首遺り、かつ「許我の渡し」の存在を推定させることなど、古くから古河は大集落地で、かつ名のある交通の要衝として人の往来が盛んな地だったことを想像させます。また平安末期、以仁王に平氏追討の令旨を発出させて源平合戦の端緒となったものの、敢えなく宇治平等院の戦いで敗死した源頼政に関わる神社(頼政神社)や、源義経滅亡を知って行く末を思案したという愛妾・静御前に関わる遺跡(思案橋、光了寺)が市域内にあることも、今回初めて知りました。さらに日本史上、古河が重要になった時代は、やはり室町~戦国期の古河公方5代の時代であると理解しました。なお、江戸期に古河藩医・河口信任が自ら人体解剖し、日本で初めて脳・眼球を、それに各種内臓(食道・気道・小腸・大腸・膀胱等)を彩色図で記録(解屍編)していたという展示は、「解体新書」出版に先立つことと相俟って、日本の医学史上における偉業の一つと強く感じました。

メタボン
投稿日:2022年07月25日
日曜午後、古河城諏訪曲輪跡地に建つこちらの博物館に初訪問。周囲には堀や土塁等、城跡を窺わせる構造がそこかしこに見られます。受付でコロナ対策のための連絡先記入等を行い、ロビーで展示されている、古河藩主・土井利位が雪の結晶を観察して描写した図鑑「雪華図説」(1832年刊行)を眺めました。この雪華と言う意匠は利位自身が身の回りの調度品・道具類さらに菓子の形にまであしらって愛用したとか。また後世、雪華は「大炊(おおい)模様」という名称で、工芸品(漆器・陶磁器等)や浮世絵等に盛んに利用されているとのことで、この意匠の成立過程がよくわかりました。さらに、珍しいオランダ製ストリートオルガンがロビーにありましたが、時間の都合で鑑賞できませんでした。企画展示室では「記憶をきりとる写真」展が行われており、古河市内の戦後間もない頃の風景や幕末期以降の古い肖像写真、廃城となって以降の古河城の写真等があって興味深いです。常設展示室では、蘭学者・渡辺崋山による古河藩家老・鷹見泉石の肖像画(国宝)が最初に出迎え、泉石の所有資料が豊富に展示されています。訪問時は黒船来航時の記録資料(国重文・ペリー横浜入津図、ペリー横浜来航図等)やアヘン戦争関係の資料が展示され、当時の克明な記録を目の当たりにできました。さらに当時の世界・日本・古河藩内の古地図等や、藩主・利位が大坂城代であった際に発生した「大塩平八郎の乱」の泉石による鎮圧の顛末、その際に使用された「召し捕り棒」が興味深いです。これらをじっくり見学したため閉館時間となってしまい、古代や中世・古河公方時代の展示、また博物館向かいの鷹見泉石記念館は、残念ながら次回に観ることにしました。

よしぶー
投稿日:2022年06月26日
前回はコロナの関係で休館だったのですが、今回は篆刻美術館古河文学館と、この古河歴史博物館の3ヶ所の共通券を600円で購入して入館したので200円得しました。展示されているのが鷹見泉石の関係資料です。見て回っていると歴史上聞いたことのある人物が出てきて、泉石はその人たちと会っているわけで、すごい幅広い人間関係を持っていた人物なのだと、いうことがわかり勉強になりました。

よしぶー
投稿日:2021年06月24日
古河歴史博物館を見に、初めて来ました。ところが、休館だったので、散歩するには、すごくいいところで、散策と思っていましたら、ほぼ向かいに茅葺の建物が見えて、無料と書いてあったので、入らせてもらいました。曲がり屋で、立派な建物でした。江戸末期に建てられたようで、今は改修して建坪は50坪くらいのようですが、当時は2倍以上あったようです。今度は、コロナが治まって安心して、来ようと思っています。

maffinman
投稿日:2018年09月10日
、古河城と古河市にまつわる話がオリジナルのビデオになっていて実に楽しめました。知識を吸収した上で館内の展示物を再確認すると、来た時にサラっと見たのとは違い、全然見方が変わりました。

カムパネルラ
投稿日:2017年06月13日
周りの町並みや道路の石畳も相まって歴史を感じる風情ある施設です。古河藩の文化・学問に対する関心の深さが偲ばれます。藩主や家老に立派な人物がいたというのは地元にとって誇りですね。ホールにあったストリートオルガンも素敵な音色でした。
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