古河文学館 テーマ展
永井路子が描く平安朝
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古河文学館 テーマ展
永井路子が描く平安朝
それまであまり扱われなかった平安朝を題材にとった作品が多いのも永井文学の特徴の一つ。デビュー作「三條院記」や「王朝三部作」を中心に、きらびやかな王朝絵巻風のイメージをくつがえし、平安朝の実態に迫った永井作品を紹介します。
メタボンさん
投稿日:2024年05月04日
今年のNHK大河ドラマ「光る君へ」に触発されたと想像しますが、歴史小説家・永井路子に関する今回のこちらの展示テーマは「平安朝」。GW中に訪れて観覧しました。永井のデビュー作が三条天皇と藤原道長との対立を描く「三條院記」だったとは、現在やっている大河ドラマとほぼ同時代の話ですね。その後の王朝三部作(この世をば/王朝序曲/望みしは何ぞ)は、道長(この世をば/望みしは何ぞ)、藤原真夏・冬嗣兄弟(王朝序曲)を描くなど、藤原氏が常に題材だったと知りました。特に平安時代の始まりについては、桓武天皇の平安遷都時点からでなく、薬子の変を経た嵯峨天皇の代からという新解釈には、ちょっと驚きます。やはり夫の歴史学者・黒板伸夫の影響も強かったのかなと想像します。
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