長井 一真(ながい かずま)
水戸ホーリーホック DF 背番号22
●1998年11月2日生まれ
出身地 大阪府
身長/体重 180cm/77kg
血液型 A
利き足 右
加入歴 1年目
経歴 大阪セントラルFC →大阪セントラルFC Jrユース →興国高 →関西大 →京都サンガF.C.
幼稚園でサッカーを始め
ライバルとの競争に熱中した少年時代
「近所の仲良しの友達がサッカーを始めて、なかなか一緒に遊べなくなったんです。それで友達に着いていきたくて始めたのがきっかけだったと親から聞きましたね」 そう話を切り出した長井一真選手。 大阪府に生まれ、幼稚園年長の頃にサッカーを始めると、高いレベルの環境を求めて当時すでに多くのプロ選手を輩出していた名門・大阪セントラルFCに入団。現在チームメイトの大崎航詩選手をはじめ、実力ある選手がひしめくなかでなかなか頭角を現せず、上手い選手のみが選出される「選手コース」に落選。はじめて経験する壁でした。
それでも、負けず嫌いだった長井選手はリベンジを果たすべく豊中市から大阪市内のスクールに通い続け、小学4年の夏に見事、選手コースに合格。 とはいえ「実力は最下位だった」と苦笑します。 「一人ずつターゲットを決めて『コイツにだったら勝てる』『アイツに負けるな』と練習でもわざわざ一対一を組めるように入る順番を意識して、そこで絶対に負けないようにやっていました」 ここでも負けず嫌いを発揮し、最下位と評した実力を目の前のライバル一人ひとりに打ち勝つことで伸ばしていった長井選手。小学5年で大阪府トレセンにも選ばれ、6年時にはチームのエースナンバー10番を背負う中心選手にまで上り詰めました。 続く中学時代も大阪セントラルFCに所属。ここでも10番を任されアグレッシブで個性的な集団のチームを牽引します。更には関西トレセンに選出され、堂安律選手、舩木翔選手、食野亮太郎選手ら、のちに日本を代表する選手たちと共に研鑽を重ねました。
CBへのコンバート、父の病、
不意に訪れた2度の転機を経てプロの道へ
中学を卒業後、高校サッカーに進んだ長井選手。進学先として選んだのは大阪の強豪校で知られる興國高校。毎年多くのプロ選手を輩出するだけでなく、個の技術だけを磨く同校の特長的なトレーニングに惹かれての決断でした。 しかし、ここに集まったのは各地で名を知られた実力者たち。それまでの長井選手は他の追随を許さない高速ドリブルが武器の前線の選手でしたが、高校世代のフィジカル差に悩まされ、なかなか試合に出られない日々を過ごすように。自信を無くし、サッカーを諦めようとしたこともありました。 そんな苦境のなか、あるとき転機が訪れます。高校2年の時の紅白戦で、レギュラー組のセンターバックが負傷し、長井選手が同じポジションで交代することに。思いがけない形での起用でしたが、チャンスを掴もうと必死にプレーすると、そのゲームで大活躍。そこからセンターバックにコンバートされ、主力選手として新境地での経験を積んでいきました。 そしてプロへの夢を掛け、舞台は大学サッカーへ。 ところが...
「プロになれるだろうと根拠のない自信が悪いほうにいって。大学1、2年の頃はめっちゃ遊んでいて、何事にも適当でした」 高校を卒業し、プロのサッカー選手を目指して関西大学の門を叩いたはずが、いざ入学するとプロを志す選手とは真逆の生活を送る毎日に。しかしそのとき、そのまま駄目になりそうな状況を改める、まさかの出来事が起こります。それは大学2年時のインカレ直前、一家の大黒柱である父親が突然の病に倒れたことでした。 「当時は人生について考えさせられました。父が倒れてからインカレまでの一週間、それまでに無かったくらい本気でサッカーと向き合い、負けた後、いろんな感情が混ざって泣いたんです。それからですね。自分の中でスイッチが切り替わりました」 その後の生活スタイルは一変。 朝練、二部練習、身体のケア、バランスのとれた食事、午後8時には就寝という規則正しい生活リズムを実践すると、自身のパフォーマンスが飛躍的に向上。大学3年時には、リーグ・トーナメント戦全試合フル出場の活躍を見せ、Jクラブのスカウトに注目されるように。そして4年生になる直前に京都サンガF.C.のキャンプに招集され、目標だったプロへの切符を掴んだのです。
好きなプレーを磨いて武器にしよう!
理想のプレーをイメージしたトレーニングを
長井選手からサッカー少年少女たちへ送る、プロになるためのアドバイス。それは、負けず嫌いであること。そして好きなプレーを磨く努力をすること。 「努力を続けていれば、いずれ必ず自分の武器になります。格好良いなと思うプレーをずっと練習するのも一つ。それが一番苦じゃないやり方なので、好きを大事にして欲しいなと思います」 もうひとつが、プレーシーンをイメージしながらトレーニングすること。 「僕の場合、例えば公園の中で相手を抜くことを想定しながら、フルスピードでドリブルしたりしていました。イメージをしながら技術トレーニングをするのはすごく大事。もし今、その頃に戻れたとしても必ずやりますね。とにかくいっぱいボールに触って欲しいです」
また、両足でボールを蹴れるようになることもプロの必須条件。 「僕自身も右足でずっとプレーしていたのですが、小学3年生ぐらいの時に『左足も使ったら?』と親に言われたんです。そのアドバイスがなかったら、プロになれていないと思います。例えばロングボールを右足で一回蹴ったら、左足で三回蹴ることをしていました。逆足を使うのはすごく大事です」 と、その重要性を説いています。ぜひアドバイスを取り入れてトレーニングしてみましょう!
愛犬の『ぽぐちゃん』と過ごすオフ
一緒にキャンプや旅行を楽しみたい
長井選手の気になるオフの過ごし方は、愛犬のポメラニアン・ぽぐちゃん(オス・6ヶ月)とお出かけすること。とてもキュートなお名前は、サッカーフランス代表のポール・ポグバ選手が由来。 運命と話す出会いは今年6月。長井選手がふと立ち寄った水戸市内のペットショップで一目惚れし、その日の内に連れて帰ったそうです。 それからというもの、休日はぽぐちゃんを中心としたスケジュールに大幅チェンジ。犬友達でもあり、お互い新婚の武田英寿選手と家族ぐるみでドッグランやドッグカフェに出掛けたりしながら、トリミングをしてケアしたりと、愛犬とともに過ごす充実の日々を満喫中です。 また、今後は奥様と一緒にぽぐちゃんを連れ、京都に在席した頃にハマったキャンプや旅行を楽しむ予定なのだそう。
シーズン最終戦はファミリー一丸で勝利を!
第40節の終了時点で来季もJ2リーグへの参戦が決定した水戸ホーリーホック。今シーズンを締め括るホーム最終戦では、昨年まで水戸を率いた秋葉忠宏監督が指揮を執る清水エスパルスを迎え撃ちます。 「自動昇格争いの渦中にいる清水を迎える注目度の高い試合。水戸としても負けられないですし、僕らが勝って良いパフォーマンスを見せることで、いろんなものがひっくり返せるゲームだと思います。水戸はそういう力を持っています。選手だけでなく、サポーター、ファミリーの力を結集して良い勝利を掴みたいです。ぜひ応援をよろしくお願いします」 一瞬の隙を突く鋭い攻撃参加と高い守備力で存在感を放った長井選手。そして葵の戦士たちの今季の集大成となるプレーに、熱く、大きな声援を!
水戸ホーリーホック公式サイト
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