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縄文土器から江戸時代の人形まで 埋蔵文化財の展示だけじゃない。鹿嶋市「どきどきセンター」にようこそ!

この3月にリニューアル!展示物がさらに充実したという鹿嶋市「どきどきセンター」。その名前から大昔の土器が並んでいるだけのイメージしか持っていなかったあなた!実にもったいない。ここには、氷河時代から江戸時代のものまでまで様々な時代の埋蔵文化財が集められています。そして、ただ展示しているだけじゃない楽しい活動もおこなっているとか…。今回は、そこのところを伺いにお邪魔しました。

(※内容は2016年5月25日時点のものです)

「どきどきセンター」センター長・原 久雄さん。「鹿嶋市こども 歴史探検隊」の隊長として、子どもたちを「ぐいぐい」引っ張 る、楽しいリーダー。

「どきどき…」だけど 土器だけじゃない!

氷河期時代のナウマン象の牙。 ナウマン象が日本に渡って来たのは30~40万年前とも。ロマンです。

今回お話を伺ったのはセンター長の原さんと学芸員の石橋さん。この施設は、平成14年に「住友商事」から鹿嶋市に寄贈された土地建物を利用して、翌15年に開館。施設名は、土器や歴史にドキドキする様子をイメージしてつけられたといいます。 鹿嶋市は原始古代から水の豊かな環境だったため、たくさんの遺跡があるそうで「ここでは、氷河期から近代までの埋蔵文化財を整理し、展示しています」と石橋さん。展示物をよく見てみれば、縄文時代・弥生時代の土器や埴輪ばかりではありません。「どきどき」でありながら、江戸時代の陶器や奈良・平安時代の炭化したお米、氷河時代の「ナウマンゾウの牙」まで、幅広い時代の展示物が並んでいます。
【鹿嶋市の埋蔵文化財発掘調査の拠点であり、発掘されたものを展示している施設】。こう説明すると、なんとも堅苦しい雰囲気になってしまいますが「どきどきセンター」はそれだけの存在ではありません。市内小学校への出前授業や土器の貸し出し。鹿嶋市内の小中学生を対象とした企画「歴史探検隊」や、老若男女誰もが楽しめる、鹿島神宮の巨木を観察するツアーなど「鹿嶋の歴史全般」にかかわる活動などを一手に引受けているといいます。

来館者を待つのではなく 展示物を見せに行っちゃう!

古墳時代、須恵器のカメ。大人が抱えきれないくらい大きく迫力があります。

「どきどきセンター」は、展示施設でありながら、土曜日・日曜日は休館。その代わり、土日に開放している施設を利用して企画展の移動展示やイベントへ参加。「歴史講座や講演会、時には急ぎの発掘調査を行うこともある」と石橋さんはいいます。「展示を見に来てくれるのを待つのではなく、見せに行っちゃう(笑)」とセンター長。この7月には「エフエムかしま」と共催する「鹿嶋っ子夏フェス」において歴史講座と勾玉づくりのワークショップを実施する予定だとか。
 また、毎年秋にスタートする「鹿嶋こども歴史探検隊」は大変盛り上がるといいます。約半年に及ぶ全6回の探検は、勾玉づくり体験から始まり、息栖神社、香取神宮、鹿島神宮をお参りする三社めぐり、縄文土器づくりや江戸暮らし体験等々…。最終回は、市内在住のお年寄りの協力を得て、鹿嶋ダコと地元産の大根を使った「ガリガリなます」や「のっぺい汁」、自分たちで炊く「かまど飯」など、鹿嶋に伝わる伝統料理を作って食べる「食体験」で締めくくるのだとか。市報での告知や学校にチラシを配布して参加を募るそう。希望が多かったため、昨年から小学生ばかりでなく中学生も参加できるようになったといいます。

小学生のリクエストに応える 「出前授業」のパターンは様々!

32年前の「鹿嶋城跡調査」時に、灰や煤(すす)をたくさん含んだ土の 中から出てきた戦国時代に使用された鶴亀吉祥の皿

昨年、小学生に「地元の現場」での発掘体験をしてもらったのは好評だったそう。移植ごてを手に、みんな真剣に取り組んでいたといいます。市内の小学校からの依頼で「出前授業」の内容は展示物ガイドから、歴史解説、勾玉づくり体験など内容は様々。リクエストによっては土器や展示物を貸し出すことも。また、夏休みシーズンには、親子で楽しめるイベントなどの計画もあるそうなので注目したいところ。皆さんもぜひ足を運んで、身近な場所から出土した埋蔵文化財をご覧になってみてください。きっと感動しちゃいますよ。

【注目!】縄文時代1万年分!生活スタイルとともに、 土器の形も 変わる!

およそ五千年前の土器

「遺跡ごとではなく年代順の展示にこだわってます」とセンター長。第一展示室には、縄文土器が年代順に並んでいるそう。ひと口に縄文時代といっても、一万年分ですから形も雰囲気も大きく変わる。これは人々の生活スタイルの変遷を示しているのだといいいます。

◆ INFORMATION ◆

やさしい笑顔の学芸員・石橋美和子さん。わからないことは、どんどん質問してみよう!

●鹿嶋市どきどきセンター

第1展示室

【氷河時代~古墳時代】氷河時代に大陸からやってきたナウマン象の牙から古墳時代の埴輪まで。すべて鹿嶋市内で発見されたものです。

写真は、縄文時代後期の集落跡である片岡遺跡(かたおかいせき)から見つかった女性の土偶。頭・肩・胴部がバラバラの状態で出土。祈りの時に身代わりにするために割って捨てられたとも考えられています。

 

第2展示室

【奈良~平安時代】奈良~平安時代の鹿島郡の役所鹿島郡家(かしまぐうけ)から出土した墨書土器。墨ではっきりと文字が書いてあります。

 

第3展示室

【近代】江戸時代に作られたかわいらしい人形や陶器のつぼなど、つい昨日まで使用していたかのようなものも多く、見ごたえがあります。

 

http://www.sopia.or.jp/kcs/maibun/
【TEL】0299-84-0778
【住所】茨城県鹿嶋市大字粟生2242-1
【時間】午前9時から午後4時30分(入館時間午後4時まで)
【休館日】土曜日・日曜日・祝日
◆イベント情報◆
<エフエムかしま共催 鹿嶋っ子夏フェス> 平成28年7月23日(土)12時~ まちづくり市民センター会議室
<鹿島神宮境内の文化財と巨樹名木観察会> 平成28年7月31日(日)10時~ 鹿島神宮楼門前集合
<第26回歴史講演会「常陸平氏と鹿島氏」(仮題)講師:高橋修/茨城大学教授> 平成28年8月28日(日)14時開演

※イベント詳細については「どきどきセンター」までお問合せください。

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