多彩な才能を活かし 釣り業界に大きく貢献
日本のバスフィッシングやトラウトフィッシングのパイオニア
(※内容は2017年8月25日時点のものです)
釣り界の「王様」こと村田基さんは、JR潮来駅近くの潮来つり具センターの店長で、ルアーを使用したバスや、鱒などを釣るトラウトフィッシングの先駆者。世界で4人しかいない「プロフィッシングデモンストレーター」でもあります。全国のみならず、卓越したトークとフィッシングテクニックで世界各地の釣りセミナーやイベントで活躍中。また、全国管理釣場協会長として、全国の釣堀のために活動。霞ヶ浦北浦湖面調整委員会の副会長としても、潮来市周辺の環境保全に貢献しています。
自身のアイデアを元に企画された漫画「スーパーフィッシング グランダー武蔵」は、1996年から2000年にアニメ化され、小中学生を中心に一大釣りブームを巻き起こし、プロデュースしたルアー「ウォーターソニック」、「スピンソニック」はそれぞれ累計300万個以上の異例の大ヒット商品に。自身のフィッシングテクニックをまとめた映像作品は国内ランキングの上位を占め、世界中でその手法が広まる程の人気です。
他にも、国際的な釣り団体であるJGFAジャパンゲームフィッシングのアンバサダー&終身会員を務めるなど、これまで釣り界で様々な偉業を成し遂げてきました。その「王様」の異名の通り、日本フィッシング界のキング・オブ・キングです。
そんな村田さんの原点は3歳の頃に遡ります。当時、神奈川県川崎市に住んでおり、自営業をしていた父親が一人で釣りに出掛けるため、村田さんはいつも置いてけぼりに。そんな姿を見かねて、隣の八百屋の店主が連れて行ってくれたことが、釣りとの最初の出会いでした。そして小学3年生の時、茨城へ転入。父親の釣り好きが高じて、中学生の時に潮来市で釣具店をオープン。
「霞ヶ浦や北浦が近くにあって、車を走らせれば海も近い。釣りをする環境としてバッチリ。だから親父はこの潮来市を選んだのだと思います」
村田さんは、霞ヶ浦、北浦、外浪逆浦、常陸利根川…と釣り場が近所の至る所にある潮来で、精度の高いキャスティングテクニック、釣り人としての勘を自然と習得していったのです。10代からその頭角を現し、25歳でアメリカのトーナメントに出場。次第に釣り業界から注目を集めていきました。「ボウリング、自動車のモータースポーツ、ディスコのDJなど、何の分野でもハマるとすぐに出来てしまう。でも、その分あまり続かない。釣りは選んだというより、トントン拍子で道が拓けていったんですよね」
高校卒業後、村田さんは家業の釣具店を手伝いながら、複数の釣り雑誌に寄稿。日本のボートをアメリカ風に改造するなど、釣りだけでなく、そのライフスタイルも含め、釣り雑誌に特集記事があちこちで組まれていきました。観ている人をグッと引き込むトークを織り交ぜながら、類まれなるテクニックで目当ての魚を釣り上げる姿が評判を呼び、様々な釣り関連のテレビや雑誌、セミナーの出演依頼が殺到。村田さんは、フィッシング業界へと大きく関わり、いつしか釣りファンから「王様」と呼ばれるようになったのです。
世界の釣り人を“乗せる”「釣具屋のオヤジ」
2013年9月にカナダ・プリンスエドワード島付近で釣り上げた本マグロの模型。403kgもの大物をわずか56分で釣り上げたのだとか!
しかし、どんなにグローバルな仕事や活動をしていようと、自身のことは「釣具屋のオヤジ」と語る村田さん。大手釣具メーカーとのプロ契約は一度もせず、拠点を潮来から移動することなく、今に至ります。
「全て、釣具屋の仕事ありきで事が回ってるんです。ここは釣り場がすぐ近くにあるでしょ?散歩しながら、現状のあれこれがいつでも肌で感じられるし、お客さんは釣り方も十人十色で、プロが想像もつかないような突拍子もない成功、失敗体験を持っている。それを色々教えてくれるんです。そういったことが商品開発のヒントになる訳。潮来で得たものが、全国、世界で活かされているんですよ」
10年先を見据えて、その時代の最先端となるものを生み出す。来年還暦を迎える年齢になっても、村田さんは常に先見の明を持っていたからこそ、フロントランナーとして走り続けているのです。
「DJをやっていた時からそうだけど、人を乗せるのが好きなんですよ。自分が手掛けた物事で人が喜んでくれる。それが面白いんです」
王様イチオシ!秋は絶好の釣りシーズン
世界記録も数多く保持する村田さん。店内には過去、国内外で釣り上げた魚の模型が展示中。
店内は村田さんがプロデュースした釣具がズラリ。現代のニーズを的確に捉えた商品は釣りファンから評判です。
9月から10月末まで台風シーズンが到来しますが、実はこの時期が絶好のフィッシングシーズン。フナ、鯉、ヘラブナ、ブラックバス、ブルーギル、ナマズなど、あらゆる魚が釣れやすく、釣りを始めるには持って来いの時期だと村田さんは語ります。
「台風が来ると、雨が降って水が濁りますよね?霞ヶ浦がこれ以上濁っても、釣りをするには問題ないし、雨で増水した方がベター。潮来市内の川も水位が上がるほど、どの魚も岸に来るので釣りやすいですよ。9月、10月は雨で水が良くなり、夏を終えて適水温になり、魚にとっても食欲の秋となります。始めるならば、今ですよ!」
今も釣り関連の仕事で日本、世界各地へ飛び回る村田さんですが、いばらき大使や水郷いたこ大使も務め、地域の魅力を発信しています。水郷の街に更に多くの釣り人を呼び、街全体が賑わうよう、今後も精力的に活動を続けていきます。
潮来つり具センター
■INFORMATION■
店長の村田さんが厳選したルアー製品を中心に、国内外のフィッシング用品が勢ぞろい!村田さんも愛用しているネイティブアメリカンのアクセサリー等のコーナーも充実しています。
住所/茨城県潮来市あやめ1-1-16
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