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地域を盛り上げる老舗農園が生み出す新たな農業

日立市十王町の「樫村ふぁーむ」

およそ半世紀の間、環境に優しい農業ひとすじ。日立市十王町にある農園「樫村ふぁーむ」は、スマート農業と昔ながらの技術を融合し、親子と仲間たちで彩り豊かな美味しい野菜を作り続けています。県北の若手農家らと地域の農業を盛り上げ、地域のカフェとSDGsにも取り組む人気の農園が生み出す新たな農業をご紹介します。

1975年から営む農業

親子で「量より質 」 を追求

樫村ふぁーむは、父・健司さんが1975年に始めた農園。自身の父親が農薬によって大病を患ったことや、茨城県の海外派遣事業でアメリカ・カリフォルニアの広大な農地を視察した際、「量では絶対に勝てない。それならば地域の環境を活かし、常に『量より質』で突き詰めよう」と決意。農薬や化学肥料を極力使用しない環境に優しい農法を追求しました。

農薬や化学肥料を使用する農業が主流の中、借地の圃場を転々としながら、ひたむきに安全で高品質の野菜の栽培を貫いた健司さん。そして1994年、現在も使用する東京ドーム3個分の土地を購入すると、時には寝ずに自力で開墾。5人の息子たちを育てながら、自身が信じる道を歩み続けたのです。

そんな健司さんの思いを受け継いだのは、長男の健生さんと三男の智生さん。健生さんが営業や配達を行う一方、智生さんは司令塔として圃場の管理・運営を担い、海と山に囲まれた畑で志のあるスタッフ達とともに毎日汗を流しています。

父・健司さん(写真中央)の情熱を受け継ぐ長男・健生さん(写真左)と三男・智生さん

年間100種類以上を生産

息の長い選ばれ続ける栽培を

土の生態系を守り、微生物が活発に活動するこだわりの土づくりによって、すくすくと健康に育つ野菜は年間100種類以上。たまねぎや白菜など馴染みのあるものから、人気のカラフル人参や赤ねぎなど彩り豊かで珍しいものまで、豊富なバリエーションが特徴です。

また、十王川のきれいな水で育ったコシヒカリ「陽のいぶき」は、等級検査で1等米の評価を受けたこともある逸品。品質を保つために、注文を受けてから精米し、その際は色彩選別機にかけて、異物混入も防ぐ徹底ぶり。他にも、常時10~20品目の野菜を販売するだけでなく、干しいも、餅、スープなどの加工品もあり、幅広く商品開発もしています。

 

風通りの良い高台で、山と海に囲まれた広大な畑

1等米の評価を受けたコシヒカリ「陽のいぶき」

夏に人気のとうもろこしは毎年予約が殺到

野菜は美味しさだけでなく彩りにもこだわります

 

栽培には、ドローンなど先端技術を活用したスマート農業で効率化を図ったり、定期的に土壌診断や栄養成分検査を実施して、美味しさを客観的な数値でチェック。同じ品目でもビニールトンネルの張り方を変えたり、毎年工夫を加えながら、野菜の美味しさを最大限に引き出す方法を探究しています。

また、消費者と作り手が本当の意味で顔の見える関係を重視し、家族や友人同士で参加できる農体験などのイベントも随時開催。「この人達の野菜が食べたい!」と選ばれ続けるオンリーワンの野菜づくりに挑戦しているのです。

智生さんは「しっかり休みも取り、楽しみながら、ビジネスとして成り立つ。子や孫世代も続けられる息の長い農業をしたいと考えています。現状維持は退化なんです。昔と今の技術や農法を上手く融合して、常にチャレンジを心がけています」と方針を語ります。

野菜と対話しながら、野菜本来の味をファンに届ける

ドローンを活用したスマート農業も導入

若手農家や地元カフェとコラボ

今年4月に直営カフェもオ ー プン

樫村ふぁーむでは独自の野菜づくりにとどまらず、地域でさまざまな取り組みも実施しています。智生さんは、県北地域で農業に情熱を注ぐ同世代の仲間とともに2019年に若手農家グループ「Re:Agri(リアグリ)」を設立。農業に関する勉強会や情報交換、メンバー間での圃場見学会、農業の先進地域への視察などの活動を行っています。コロナ禍では客が車に乗ったままメンバーの野菜を購入できる「日立ドライブスルーマルシェ」も開催。品物とともに農業への想いも地域へ届けています。

また、「ただいまコーヒー」をはじめとした市内のカフェ数店舗とコラボレーションし、コーヒーかすの堆肥化プロジェクトを発足。カフェにとってはゴミの削減、農場にとっては微生物の多様化を促し、互いにメリットのあるSDGsの取り組みも始動しています。

茨城県北の農家グループ「Re:Agri」。地域に密着した食のプラットフォーム

市内のカフェと共同でコーヒーかすを堆肥化

 

今年4月には健生さんが幸町に直営のカフェ「ニコキッチン」もオープン。同園の野菜や米を使った軽食や弁当、スイーツなども堪能でき、より地域に身近な農場として新たな拠点が誕生しました。
「昔からやってみたかった念願の店。地域の方々にうちの野菜の味を伝えながら、来店してくれた方々が笑顔になれるカフェにしたいです」と健生さんは意気込みを語ります。

地域を盛り上げながら、仲間、ファン、親子の絆を結んできた樫村ふぁーむ。未来に繋がる農業を目指して、これからも新たな挑戦を続けていくでしょう。

■樫村ふぁーむ
茨城県日立市十王町伊師3270
TEL.0294-39-5038
https://www.kashimura-farm.com/
※直接販売は行っておりません

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