創立60周年。楽しく入って、学んで出られる動物園に!
(※内容は2017年7月25日時点のものです)
「チンパンジーの森」に始まり、「サルの楽園」、「カピ!バラエティハウス」、「クマのすみか」…。檻の中で飼育・展示するのではなく、動物が持つ野生本来の行動を発現できるような施設づくりや工夫を施す展示館を次々とオープンさせてきたかみね動物園。施設や展示といったハードを整えるだけでなく、教育というソフトの充実もはかり、それらを車の両輪として発展させていこうとしています。
かみね動物園が開園して、2017年で60周年。現在新しい展示舎の建築も始まっています。爬虫類とウミウの展示を行う、その名も「はちゅウ類館」!!完成は2018年秋の予定です。またひとつ動物への興味の入り口が増えることになります。
かみね動物園はまだまだ面白くなりそうです!
日立市かみね動物園 園長 生江信孝さん
生江園長にお話しをうかがいました
「2012年から、子どもたちの素朴な疑問に答える『園長への手紙』という質問箱を続けています。全てのスタートは疑問を持つこと。子どもたちにとっての動物園の役割は、動物への関心の入り口になることだと思っています。動物に対する関心がいつか人に対する関心になり、医学の道に進む子どもたちも出るでしょう。その時、『私の原点はかみね動物園です』と言ってもらえたら嬉しいなと思います。
動物園には、1.種の保存、2.教育・環境教育、3.調査・研究、4.レクリエーションという4つの目的があります。「勉強しましょう、などと押しつけるつもりはありません。動物園を思いっきり楽しんでもらって、でも帰る頃には知らず知らずに動物に関して学ぶことができる、そんな動物園にしたいと思っています。だから、『楽しく入って、学んで出られる動物園』がモットーです。」
~プロフィール~
かみね動物園の近所で生まれ育ち、もともとは市役所の事務職。
10年前、辞令が下る前日、市長に言われた言葉は「動物、好きですか?」。話題だった旭山動物園に負けない動物園を作って欲しいと託された。
生江信孝園長。子どもの頃から慣れ親しんだ動物園の園長就任に、重責を感じつつも気持ちは「やったー!」だったとか♪
飼育員の朝~昼
午前8時30分、「おべんとう広場」で朝礼。スタッフ全員が顔を合わせる唯一の機会。
動物たちの体調をチェックし、寝室から展示スペースであるグラウンドへ出します。写真は歩行や前足をあげるトレーニング中。今日は機嫌がいいゾウのミネコ!
寝室の掃除。水を流しながらブラシでゴシゴシ。動物たちもキレイな部屋だと気持ちいい。排泄物の状態からも体調を確認。ウンチはもの言わぬ動物たちからのメッセージ!
午前10時30分から正午まではエサ作りのピーク。モンキー館とサルの楽園用のエサはリンゴだけで毎日4kgもカット!ライオンなど肉食獣のエサには、肉塊に鶏の頭をプラスしてカルシウム補充。エサ作りは体調や年齢などに合わせて。栄養バランスのいい食事が大切!
午後~閉園後
動物たちにおやつをやれる「もぐもぐタイム」は来園者に大好評♪
午後2時、スタッフみんなで考える企画会議。かみね動物園の楽しいイベントは、なんと飼育員さんたちが自分たちで考えて運営!園内の案内も手作りです。ここで面白いイベントが生まれます!
午後4時15分、動物たちを寝室へ。1日働いた動物たちは疲れがたまっているのでちょっと神経質。飼育員さんは気を使う時間です。動物たちが寝室に入った後はグラウンドの掃除。
飼育だけじゃなく、実はデスクワークも多い。名物のエサやり体験「もぐもぐタイム」のときには楽しい解説も交えますが、その内容を考えるのも飼育員さん自身。午後5時を過ぎる頃、日報を書いて一日が終了。お疲れ様でした!
飼育員さん紹介
ゾウ担当 日野 稜さん
「ゾウは体が大きくてパワーがある分、不注意が自分の命に関わることがあります。いつも緊張感が欠かせません。でも、体が大きい中にも繊細さがあるところがゾウの魅力です!」と日野さん。
飼育員歴2年目!東京都出身。
日立市かみね動物園へ行こう!
夏のイベント情報
★イベント1★
夜の動物園
8月5・6日(土・日)、11(金)~15日(火)夜9時まで開園(入園は8時15分まで)
涼しい夜なら動物たちもイキイキ!動物たちの夜の顔をのぞきに行こう!
★イベント2★
園長のガイドツアー
8月6日(日)、9月16日(土)午前11時~正午
「6」のつく土日は園長がぐるりとガイド!かみね動物園の今と昔を比較しよう。