小学1年生から始め、最初は8分の1サイズだったヴァイオリンも今ではもちろんフルサイズに。 「ヴァイオリンがなければ今の私はなかった」と話す小林日和さん。この3月、水戸芸術館で開催された「準・メルクル ヴァイオリン貸与プロジェクト 貸与者による発表会」では、大好きな「気持ちがあふれ出てくるロマンチックな曲」、ヴィターリの「シャコンヌ」を演奏しました。 将来はもちろん、音楽家として生きていくつもり。目指すは、「風景や情景が浮かんでくるような音!」なのだそうです。
貸与された楽器は
深くてしみ渡る音だった
若い音楽家たちに、良い楽器と出会って欲しいという願いからスタートした貸与プロジェクト。オーディションに合格し、水戸芸術館からそのうちの1挺を貸与されたのは2013年。その時小林さんは中学3年生でした。東ヨーロッパで1870年~1920年に作られたヴァイオリンを、自由に弾くことができるチャンス。「すごく深く、体にしみ渡るような音が出ます。響きがよくて、キラキラしている感じ」。現在、使っている楽器はイタリア製で2013年に作られた新しいもの。音量もあるし、よく反応してくれる。「でも、これとは全然違う楽器でした」。小林さんにとって貴重な経験となりました。
小さな日和さんが抱いた
大きなあこがれから
幼稚園に上がる前のこと、母の泰子さんの話。「2人でお散歩していると、木の枝を2本拾ってきて、時々立ち止まってはタララーと(弾く)。こんな姿を見ていたので、好きなのかなと思っていた」。一方、昔のホームビデオを見て、本人もびっくりしたのは「2、3歳くらいの自分が、父のお箸で弾いてるんです。こんなことやってたんだ...と恥ずかしかった(笑)」。そして小学1年生の冬、日立市の谷口和子さんの教室で、ついに"本物の"ヴァイオリンに触れることになります。ヴァイオリンの何にこんなに引きつけられたのか。進学校の普通科に在籍して、苦手な数学と戦いながらヴァイオリンを続けるエネルギーは、小さな日和さんが抱いていた、純粋な「あこがれ」が源になっているのかもしれません。
飽きずに基礎練習
いつも新しい発見が
「練習のたびに発見がある」と小林さん。弦を押さえる左手の指の形を作ること。できるだけ柔らかく右手を使うためのボウイング(弓の操作)。これらを考えながら何度も何度も音階の練習を重ねます。月に数回、NHK交響楽団第一コンサートマスター・篠崎史紀ミュージックアカデミーでも研鑽中です。篠崎氏からは先ごろ、「時々グッとくる音を出すね」といわれたとか。まだ「時々です!」と笑いながら、でも嬉しそうに話す小林さん。東京ジュニアオーケストラソサエティに所属し「東日本チャリティーコンサート第九演奏会」に参加したことも。今年も演奏会に向けて同年代との切磋琢磨を楽しみにしています。
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